20年来の悲願が叶いました。
オーディオの再生音には色々と意見が分れます。私の場合は軽快な音に魅力を感じるし、更にそのようにあるべきだと思っております。勿論それだけでは済まされません。音域は当然ですし、音色もあります。しかし、どうにもならなかった事はダイナミックレンジです。
エキスパンダーは私が子供の頃には既にありました。しかし、当時の物はタイミングがずれて使い物にならない物でした。
ダイナミックレンジとは最小音と最大音の差を言います。それがCDの場合は76dBと云う事になります。レコードの場合は確定不能です。恐らく70dB程度がやっとなのでは? と、思います。
ダイナミックレンジが広いと云う事は実際の楽器の音に近い迫力があると云う事に関係します。しかし、オーディオマニアは何故かその辺の事に興味が無いようです。原因は恐らく余り生音を聞いていないのでは? と、思います。
詳しい事は “トピック” でお知らせしますが先ずはこのページで私の嬉しさを表しました。
本機は試作品です
2017/7/5
ようやく出来ました。
VUメーターに限らずオーディオマニアはメーターが好きですね。勿論私も大好きです。世の中デシタル時代でメーターは少々減り気味ですが、メーターにはデジタル表示には無い使い易さがあります。特に三種の神器である電子回路はやはりアナログメーターでありませんと使い辛くて私は大嫌いです。いくら古い人間だと言われても使い辛い物は使い辛いですからね。
VUメーターは放送局や録音スタジオでは必需品です。放送局では実際に音声信号が送られているのかを確認すのはVUメーターです。録音スタジオでは音が飛び出さないように監視しています。ではオーディオマニアの場合は?
格別大きな意味はありません。しかし、先ずは音を目で見るのは楽しいです。私も以前はVUメーター装備のプリアンプを使っていました。しかし、購入希望者の “どうしても欲しい!” との事で譲ってしまいました。いずれ本物のVUメーターを使って自家用に作る予定にしてます。
VUメーターは基本的な使い方があります。先ずは駆動回路は決まっています。理由は決まったダンピングファクターで動作させる為です。次にOdB入力時に0dBを指す事が条件です。
しかし、上述の内容ですとオーディオ用としては実際には使えません。理由は一般家庭の音声信号はスタジオよりも遥かに低いレベルで動作しているからです。しかし、実際には先ほども申し上げましたように音声信号を目で見ているのは楽しい事です。そこでパワーアンプにもVUメーターを装着した製品が幾つも世に出されました。しかし、中には “????・・・・!” なんて物まで出されました。私の思いますにあれは対数動作させたメーターであろおと思っております。何故なら小出力でも大出力でも同じような動作をするのです。
しかし、変なんです。私の知る限りでは対数動作回路は直流回路しかありません。音声信号は当然交流です。変でしょ!。
あれは恐らく音声信号を整流して直流に変換し、更に回路に時定数を持たせて動作をゆっくりとさせているのだと思います。すると小出力でも大出力でも同じように動いて、更に時定数を持たせる事により優雅な動作になっているのです。やり方は “お上手!” ですね。
さてさて、本機です。一般家庭用ですので本来のあの高価なVUメーターはとてもとても使えません。正式なVUメーターは私の知る限り世界に二社しか作っていません。いずれも一個二万円程度です。本機のVUメーターは正直申し上げましてまがい物です。それでもいい加減な動作はさせていません。メーターの感度アジャストで 1 は0dB入力で0dBを指します。しかし、それでは一般家庭では針はほとんど振れません。そこで6dBステップで増幅させています。6段階ですので 6×5=30dB で動作させています。しかし、これで本当に使えるのか? 少々心配ではあります。
確かに私のシステムの場合は問題ありません。しかし、オーディオシステムの条件は千差万別です。私のシステムは相当に高能率なんです。果たしてそのシステムで使える物が他のシステムでも使えるのか? 少々不安ではあります。もしも使い辛い場合は申し出て頂ければ使い易いように改造する事も視野に入れてはおります。
このVUメーターボックスは実は私のミスでパネルに少々傷を付けてしまいました。まァ ご勘弁をと云う事で・・・。
このメーターの動作はかなり機敏です。すると聞いてる音と針の動作が少々ずれてしまう事があります。原因はスピーカーの反応がメーターよりも鈍いためです。私の古い古いマグナボックスなどは顕著に現れます。しかし、それが為に聞き易い音にもなっているのが不思議と言えば不思議ですね。
メインシステムの場合は各ユニットが相当に反応の良い物ばかり集めております。よって、音も相当に反応が良いのです。しかし、聞き疲れもします。果たしてどちらが良いのか? やはり数種類のシステムを持っている事が正しいのかも知れませんね。
このVUメーターボックスは本日発送しますので本日中に我が家から無くなります。やはり自家用にVUメーターボックスを作る事にしましょう。
2017/6/28
北海道の某氏からご注文を頂いた VUメーターボックスです。
2017/6/18
現在試作品の試作品が出来上がってエキスパンダーを効かせて音楽らしい音楽を聞きながらキーボードを叩いております。
このエキスパンダーは私の永年の悲願でした。今回の物に至るまでに何ヶ月を費やした事か? その間は収入は無し。いい加減軍資金も減って来ましたので少々真面目に仕事をせねば!
本日は我々オヤジ俗にはほとんど認識が無い “父の日” だとか?
まァ オヤジなんて者(物)は所詮はそんなものでしょうね。
先日我が二人の娘が本日の為にプレゼントをくれました。二人とも何と大吟醸のです。現在は神棚に挙がっております。息子はようやく司法書士の資格を取得して先日から自らのプレゼントで旅行に行っております。で、我がオードリーは?
高校時代の同窓会で先日から大阪にお出掛けです。よって、私一人の父の日です。まァ それで良いのだと思います。家族円満の秘訣。それは
“お互いに黙っている”
が最も有効なようです。
さてさて、このページを送信しましたら私は二人の娘から頂いた大吟醸を頂きます。安酒と違って大吟醸ともなると少々呑んだだけで酔いは中々抜けません。
ってな理由でこれから一杯です。
2017/6/17
豆類の育て方についてです。ここでお断りしておきますが私は当然素人です。先生はテキストです。しかし、そのテキストが著者により様々なんです。更にテキストに載っている内容には程遠い環境だったりします。よって、ここでの内容は単に私の経験談である訳です。決して正しい内容とは思っておりませんので念の為!
豆類と言ってもやはり中心はエンドウ豆に類する物が主になります。ソラマメの場合は私には作り方が少々難し過ぎます。確かに豆は収穫出来ます。しかし、何故か貧弱な物が多くなってしまうのです。ひょっとしたら肥料が足らなかったのかも知れません。
エンドウ豆の植え付けは勿論棚を作ります。農家の皆様は単に一本の某を立てて済ませてしまっているお方も多いようです。しかし、その方法は後にかえって手間が掛かりますので私の場合は面倒でもキューリをつくるような棚を作って育てています。
エンドウ豆のほとんど全ては晩秋に種をまきます。すると年末になりますと苗は10cm程度にしか育っておりません。そこで大切な事が付いて回ります。それは霜よけです。
農家の場合は笹の葉を利用して霜よけに使っているお方が多いようです。しかし、この地では笹の葉っぱはありません。そこで私は不織布を使っています。これが実は厄介物なんです。何せ風が吹いたら大変な事になります。しかし、現実としては心配はありません。何せ風が吹く日は霜は降りません。よって、風に吹かれて不織布が乱れても適当に直しておけば効果は確保されます。
エンドウ豆は近年人気があるのはスナップエンドウだと思います。どなたに差し上げても喜ばれます。とは申せ自分で作っていますといい加減飽きますね。我がオードリーも同じようで、躊躇しないで隣近所に配っているようです。
エンドウ豆の類は次から次と花を咲かせ、次から次と収穫出来ます。キューリと同じで毎日々々収穫出来ます。とっても楽しいエンドウ豆なんです。
最近 “春まきエンドウ” と云う種類があります。当然試してみました。何せ春になって種をまくには霜よけが不要です。ところが、ところがなんです。でっ、結果は?
確かに豆は出来ました。しかし、続かないのです。苗は一気に大きく育ちました。花も咲き始めました。その花が続かないのです。一瞬で終わりなんです。コリアンダー(パクチー)と同じで一種ににして大きく育ち、一瞬にして終わってしまうのです。ひょっとして数週間の間隔で種をまけば結果としては良いのでは? とも思っております。
その点インゲン豆は春に種をまけば夏場に収穫出来ます。とっても楽しい豆なんです。エンドウ豆と同じで次から次と収穫出来ます。
実は私はインゲン豆は好きではありませんでした。決して味が嫌いだった訳ではありません。インゲン豆は噛むとキュッキュッと音が出ました。その音が嫌で以前はほとんど食べませんでした。しかし、近年の物は何故かその音がありません。気持ち良く美味しく食べられます。
私の今年のインゲン豆は既に花を咲かせております。収穫ももうすぐです。
次回は何の話にしましょうかね?
2017/6/16
トウモロコシは比較的簡単に出来ます。但し、大切な事が二つあります。それは充分な肥料と水です。勿論日差しは言うまでもありません。
肥料は充分にやると黒々とした葉っぱになりますので誰にでも判ります。水は足りませんと育ちが非常に悪くなります。以前我が家の玄関先で作った時は立派なトウモロコシに育ちました。何せ玄関前ですので毎日朝夕と水やりが出来ますのでね。
しかし、最近はトウモロコシは作りません。何せあんなに大きな苗でたったの一本しか出来ません。非常に効率の悪い野菜なんです。更にせがれも娘も、更に我がオードリーも食べようとしません。理由は焼いたり蒸したりするのが面倒だからなんです。私と同じでものぐさなんです。
私の希望は歳をとったら私の母の産まれ故郷の伊豆の伊東にでも行って筍を作りたいと願っております。千坪程度の山があれば竹林は可能です。竹林は手入れさえすれば簡単なようです。何せ私の親戚のお宅では肥料もやらずに毎年々々立派な筍が育っております。
しかし、竹林は間伐が大切なようです。間伐しませんと竹薮になってしまいます。我が家からちょっと行けば全く手入れをやっていない竹薮がいっぱいあります。何せ竹薮となってしまうと入る事も出来ないくらいに竹・竹・竹となってしまいます。それもアッと言う間にうっそうとした竹薮になってしまいます。
しかし、筍は美味しいですよね。とは申せ来る日も来る日も筍料理を出されたら嫌気が差すでしょうけどね。
次回は豆類についてです。
2017/6/14
私が絶対に作らない野菜はゴーヤです。何せ嫌いです。姿形も嫌いだし臭いも嫌いです。勿論味は言うまでもありません。
ゴーヤは近年は “ミドリのカーテン” と称して学校の庭に植えて、更にネットを三階程度にまで張って影を作っております。確かに三階程度まで伸びるようです。ともかく長く長く伸びる野菜です。その中間の所々にゴーヤの実がぶら下がります。肥料をたっぷりと与えると20数センチもの大きな実に育ちます。問題は苗の臭いなんです。
野菜は多くの物が苗自体の臭いはありません。しかし、ゴーヤは苗自体に臭いがあるのです。私が嫌いなゴーヤのあの臭いそのものの臭いなんです。
今は各学校もエアコンがありますので夏でも窓を閉めているようです。恐らく教室にはあの臭いは入り込まないと思います。もし、あの臭いが入り込んだら嫌がる生徒も当然居ると思います。
私はゴーヤチャンプルなど絶対に食べません。とは申せ私は食べず嫌いの物はありません。当然食べた事はあります。但し、一度だけです。二度と食べたくありません。当然臭いと味と苦さが駄目です。
ゴーヤチャンプルは話によりますと玉子を一緒に炒めてゴーヤの苦さを和らげるとか? 私に言わせれば何も苦さを和らげてまで食べる必要は無かろうと思います。
野菜を育てていますと素人は何故か少々変り種の野菜を作りたくなるものなのです。そんな理由で私も以前はイタリア野菜を何種類か育てた経験があります。名前は忘れましたが種屋さんでまとめて何種類かの種をセットにして売っていたのです。トマトを除いて何故か全て妙な味なんです。私に言わせると全てコリアンダーの延長線上の味と臭いなんです。
コリアンダーは何故か近年人気があるそうです。コリアンダーは別名パクチーとも言うそうです。そのコリアンダーの臭いに似た臭いの野菜が多いのです。
コリアンダーは私もかつて作った事があります。ともかく育ちが早いんです。日々数センチは伸びます。しかし、アッ と言う間に枯れてしまうのです。そんな意味で好きな人は少々大きめなプランターを数個用意して日を置いて種を植えれば長期間楽しめるかも知れません。但し、私は二度と作りません。理由は簡単 “嫌い!”
次回はトウモロコシについてです。
2017/6/12
我が家の玄関前に作った畑です。広さは8畳間4坪程度でしょうか?
畑はここ以外に約100メーター先に80坪程度の広さの物もあります。ところが私のように未だ現役で仕事を持っておりますと余り広い畑は持つべきでは無いようです。とてもとても全てに手が届きません。
この玄関前の畑には現在 トマト・キューリ・オクラ・タマネギ・ナス・どじょうインゲン・が植わっております。勿論全て少しづつです。
野菜は基本的にはここで苗をある程度育てて、その後畑に移植しております。何せ80坪の畑には水がありませんので夏場は砂漠と化します。しかし、プロ農家は畑には水はやらないそうです。理由は水をやると横根が伸びると云う事で嫌がるそうなんです。
私の場合は玄関前では横根が張ろうが何であろうが毎日々々水をたっぷりとやっております。やはり水をたっぷりやると育ちは抜群に早いのです。
この場所は以前は駐車スペースでした。その後その必要が無くなりましたので現在は畑としております。花壇と云う方法もありましたが花は食べられませんからね。
2017/6/8
あまり難しい話は止めましょうね。
いよいよキューリが取れ始めました。とは申せまだまだ苗は小さいので今の内は小さい内に採ってしまいます。そうしませんと苗が弱ってしまうのです。
キューリは取れ始めると毎日収穫出来ます。それが楽しいのです。私の今年の苗は40本です。もう少ししますと我が家では食べ切れません。そこで隣近所の食卓を賑わす事になります。嫁に行った我が娘二人へも当然の如くです。
私は以前は野菜作りなど全く興味はありませんでした。それが私が脱サラしたら我がオードリーが “区の農園、借りない?” が発端なんです。
当時は確か一銭も払った記憶はありません。要するに区のサービスでした。ところが後にお金を要求するようになりました。その使用料は現在は二年間で確か五千円なんです。五千円も出せば相当な量の野菜が買えます。そこで私は “ヤメ!” でした。
そこで私は考えました。それは “我が家の庭をチョッピリ改造すれば畑が出来るぞ” なんです。
しかし、一般家庭の庭はどうしても影が出来てしまうのです。そこで我が家の畑は毎年々々場所が変わったのです。最終的には我が家の玄関前に落ち着きました。
最初は玄関前に畑を作るのは少々躊躇しました。しかし、私の “老後の楽しみ” だと思えば何の抵抗も感じなくなりましたね。
私は嫌いな野菜は一切作りません。その代表がサツマイモなんです。とは申せ私は決してサツマイモが嫌いな訳ではありません。それには一つの理由があるのです。それは子供の頃の嫌な想い出なんです。
子供の頃学校から帰れば “何か、ない?” でオヤツを要求します。そんな時に決まって出て来たのが乾燥芋なんです。食べたくなくてもそれしかありませんから仕方がありません。そんな理由で私は三回程度生まれ変わった位に乾燥芋は食べたのです。もう食べたくありません。決してサツマイモが嫌いな訳ではありません。でも食べたくありません。スイートポテトも食べません。嫌なんです。
出掛けた時も昼飯で天ぷら定食は食べません。何せ必ずと言って良いほどサツマイモが入ってますからね。芋ようかんなどとんでもない話です。見るだけで嫌です。とは申せ我がオードリーはサツマイモが好きなんです。
以前そんな理由でサツマイモを栽培しようとしました。しかし、サツマイモは苗がある程度育つと葉っぱを裏返しにする必要があるそうなんです。そこで面倒ですので “ヤメ!” でした。
2017/6/7
約一ヶ月振りの更新です。実は現在開発中のエキスパンダーに手こずっておりました。何せ難しいのです。エキスパンダーとは録音時に圧縮されて縮こまってしまった波形を元に戻してやろうと云う非常に攻撃的なオーディオ機器なんです。詳しくは
こちらに連載予定です。
エキスパンダーは試作品はとりあえず出来上がりました。製品としてはもう少しお時間を頂く事になりそうです。
さてさて、真空管です。実は真空管式のフォノイコライザーはかつて実験しました。しかし、しかしなんです、まともな物が出来ないんです。原因は12AX7の増幅率なんです。
フォノイコライザーはMC型カートリッジに対応させようとしますと最低でも80dB(一万倍)の増幅率が必要なのです。何故なら1kHzの場合はMC型対応で60dBです。しかし、低音部分、少なくとも30Hzではその10倍、本来12AX7の裸の増幅率は100倍(40dB)必要なんです。すると12AX7であれば本来は2段増幅で80dBが稼げる筈なんです。しかし、近年の12AX7はそこまでの増幅率が無い物がほとんどなんです。ここで注釈です。それはマランツ・マッキントッシュは多くのお方が3段増幅だと思っている事です。しかし、実際には3段目は両者共にカソードフォロアーですので増幅はしません。あれは出力インピーダンスを低く抑える為のバッファー回路なんです。よって、マランツもマッキントッシュも実際には2段増幅なのです。
そこで久しぶりに以前お世話になっていた真空管屋さんに尋ねてみました。その結果12AX7MJと云う比較的信頼性の高い物があるそうなんです。すると真空管式フォノイコライザーでMC型カートリッジ対応可能なフォノイコライザーが出来る筈なんです。これは試してみる価値はあります。
実験に入るにはもう少し時間が必要ですが可能であれば是非とも製品化したいと考えております。
とは申せ私にとってのオーディオでのフェーバーリットは真空管です。私の年代の皆様にとっても真空管はフェーバーリットであります。何せ当時はディバイスの全ては真空管でしたのでね。よって、私も皆様も真空管には独特の郷愁の念があるのだと思います。
とは申せ私は今更真空管式パワーアンプは出そうとは思っていません。何せ私が出さなくても世の中にはいくらでもありますのでね。しかし、フリアンプとフォノイコライザーに関しては今後も作る予定にしております。やはり真空管式には親しみも感じるし懐かしさもある種良さも感じます。
先日以前からお世話になっている真空管卸業者の社長から良い情報を得ました。それは優秀な12AX7(ECC83)があると云う事なのです。
12AX7は市場にはいくらでもあります。しかし、何とも怪しい物が多いのです。そんな中でロシア製の物はいくらか信頼性を感じておりました。しかし、それを上回った物があったと云う事なのです。そんな事ですので再度真空管式プリアンプと真空管式フォノイコライザーの製作を始めようと思います。
当時は我が国はほぼ完璧にアメリカ寄りの政策時代です。ギブ ミー チョコレート の時代は過ぎておりましたが何とも美味しくなかった脱脂粉乳はアメリカからただで頂いていた時代です。そんな事も影響していてアメリカ管には大変に寛大だったのかも知れません。
このハンドブックは10数年前に近所にある区営図書館が放出した物で、私はただで手に入れました。私にとっては大変に貴重な物であると心得ております。
下の写真に示した250も832Aも955も載っております。勿論2A3も載っております。しかし、300Bは載っておりません。恐らく資料が無かったのでは? と思っております。
さてさて、300Bですが近年の言い回しで “神ってる” だったのでは? と思います。確かに直熱型三極管としては非常に優秀な特性ですので当然と言えば当然だと思います。しかし、私にとっては
“優秀な特性=優秀な音”
では無かったと云う事が私の300Bに対する感想です。その理由は何度も申し上げますが清々しい音を出さないからです。私は真空管式アンプに対しては清々しい音や抜けの良い見通しの良い音を求めます。その意味で300Bは私にとっては失格なのです。
左の示す Ed も内部接続の四極管です。四極管の場合はサブレッザグリッドがありません。するとプレートからの跳ね返り電子により一定の条件下では効率が落ちてしまう欠点があります。しかし、何故かヨーロッパ管の場合はその現象が現れません。理由は解りませんが不思議な四極管なのです。
実際に我が国で厄介な事があります。それはヨーロッパ管の場合に特性を現した文献が極端に少ない事なのです。例えば我が国で作られた真空管の多くがアメリカ管のコピーです。中には “超45” なる物もあります。しかし、先日の規格表をご覧になっても解りますように “何が超なの?” と思えます。
右に示した “無線工学ハンドブック” にはアメリカ管日本管のほぼ全ての特性が掲載されております。しかし、ヨーロッパの場合は全く掲載がありません。恐らく資料が無かったのだと思います。
このハンドブックは昭和38年発行です。東京オリンピックの一年前の時代です。
2017/5/1
さて、300Bです。確かに300Bは他の直熱型三極管と比較しますと電気的データーは抜群です。しかし、中には “ヨーロッパ管も優秀だ” と言うお方も居ようかと思います。しかし、ヨーロッパ管の場合は実際には内部接続の四極管です。PX-4の場合は私は知りませんが私の秘蔵管のDA-30(PX-25)は内部接続の四極管です。私が好む音質のR-120も内部接続の四極管です。
実物は写真の物です。50年程前に買ったスピーカーです。非常に薄いコーン紙でエッジ一体型です。非常に軽快な音だった記憶があります。しかし、低音はサッパリです。高域も足りなかった記憶があります。何せ非常に安いスピーカーでした。そこで遊びにと一本だけ買ったスピーカーです。当時500円か600円で買ったと記憶しております。
しかし、このようなスピーカーがいち早く市場から姿を消してしまうのは淋しい限りです。
さてさて、話を元に戻しましょう。
その1ワットで充分だと言ったそのお方が作ったアンプは12BH7APPアンプでした。回路構成は恐らく初段は12AX7、位相反転も12AX7だと思います。すると方チャンネル3本で間に合います。
12BH7Aは既に市場には非常に少なくなっておりますので探すのは少々苦労かと思います。しかし、6FQ7で代用可能ですので興味のあるお方は挑戦してみるのも面白いと思います。
その清々しく爽やかな音が実は曲者なのです。理由はそのような音を再生するスピーカーシステムが非常に少なくなってしまっているからです。勿論近年の超重量級コーン紙、超低能率電熱器型スヒーカーシステムでは望むべくもありません。そのようなスピーカーシステムは300BPPアンプやKT88PPアンプで強力にドライブするのが最も望ましいと思います。
私は実は昔々の軽快な低音を再生する超軽量級ウーハーを使ったモノラルシステムを作ろうと考えております。スコーカーには私がまだまだ若かった頃に買ったアシダボックスの16cmのフルレンジスピーカーを考えております。トゥーイーターはさすがに昔の物は駄目なんです。フォステックスが候補に上がっております。
写真の物です。初段は6Z-DH3A。位相反転は同じく6Z-DH3Aです。パワー段は自己バイアス式のAB1級アンプです。出力は1ワットピタリでした。
このアンプは適合するシャシーはありませんでしたのでシャシーも私が作りました。幅は500m/mとかなりの大物でした。
肝心な音質はと申しますと、正に爽やかにして清々しい音でした。作ったは良いけど手渡すのが惜しかった覚えがあります。
2017/4/18
久々の更新です。実は次なる新製品の開発をやっておりました。とは申せ思った程の効果が得られませんでしたので今回の開発は失敗でした。とは申せ次なる策を考えておりますので乞うご期待!
さてさて300Bです。ここで私の本音を申し上げます。正直申し上げますと私は300Bの音は好きではありません。確かに実在感のある力強い音を出してくれると思います。しかし、何故か清々しさに欠けるのです。
私はともかく清々しい音が好きなんです。その点で私にすれば300Bは失格なんです。そのように考えて見ますとプレート電流の多い強力なパワー管の場合は多くの場合にこの傾向を示します。その代表格はKT88でしょうかね。KT88もともかく優秀なパワー管だと思います。しかし、オーディオとは 性能優秀=音質優秀 とはなりません。
KT88PPアンプはエレキベースアンプであれば大変に優秀だと思います。しかし、音楽を聞く場合はやはりPA用とすべきでは? と、思います。
やはり私は2A3ロフチンホワイトアンプ・45シングルアンプなどの発する清々しく爽やかな音に魅力を感じます。とは申せ私はそれらのアンプを改めて作ろうとは思いません。理由は “納得行く真空管が無いから” なんです。2A3は何とも怪しげな物が多いのです。そこで本物と思える物を探すとある事はあります。しかし、とてもとても仕事で商売になる価格ではありません。
45に至っては私の見る限り全て怪しいものばかりなんです。話によりますとアメリカに行くとまだまだあるとの事です。しかし、日本人と判ると売ってくれないとか? 解るような気がしますがね。
昔パワーアンプは1ワットあれば充分だと言ったお方がおりました。そのお方のお名前は忘れましたが恐らく効率抜群のスピーカーを使っていたお方だと思います。とは申せ私も以前お客さんに頼まれて12APPアンプを作った事があります。
2017/3/30
本日は手抜き更新です。
熊本県にお住まいだった武末数馬氏は私が真空管式アンプの師と仰ぐ人です。残念ながら数年前に天に召されました。その武末氏はその真空管の最大の性能を搾り出す人でした。オリジナルWE300Bをシングルで作り何と15Wを実現した人でした。私も真似をしたのですが某国製の300Bでは12Wがやっとでした。
しかし、これだけの性能があれば某国製の300Bでもプッシュプルで30ワット以上は楽々と出せると思います。とは申せ一般家庭でそこまでは不要です。そこで私の現在の答え
“音楽を楽しむ目的であればパワーICで充分だ!” ですね。
写真はPX25(DA30)です。私の秘蔵品です。既に出力トランスもカットコアー式の物を用意しております。そのカットコアー式の出力トランスは某メーカーに頼んだカスタム品です。皆様も希望があればお作りします。但し、安くはありません。仕方がありませんよね。
アメリカの2A3に対してヨーロッパのPX4、アメリカの300Bに対してヨーロッパのPX25。私の秘蔵品はドーム型ですが恐らくドーム型の最終期の物ではないかと思います。その後はガラス管の形状は頭を絞って電極の保持型に変わりました。
PX25は現在では模造品も出ているようですが何とも近代的なスタイルで私は欲しいとは思いませんね。
と、云うところで長くなりましたので次回に続きます。
しかし、ドライバー管は単なる6SN7のRC結合回路なのです。これを見ただけで判りますね。無理です。どう頑張っても無理です。恐らく最大出力として3W程度だと思います。要するにパワー管は正常に働いていてもドライバー回路がギブアップしてしまうのです。するとWEの91型アンプもいい加減なドライブを行っていた可能性があります。
そのような意味で昔の直熱型三極管のパワーアンプはいい加減なアンプが多いのだと推測されます。ひょっとしてまともな測定はしていないのかも知れません。そのような意味で測定はやはり最低限の内容は測定すべきだと思います。その前に使う側ももう少し勉強すべきなのかも知れません。
300Bの清々しい音が出ない原因はプレート電流の多さにあるのかと思っております。例えば前回申し上げた45のプレート電流は30~35mAです。それが原因して単なるRC結合でも清々しく見通しの良い音になるのかも知れません。この意見は決して私だけではありません。私の多くのオーディオマニアは45の音を誉めるのです。意見の内容は皆同じで清々しい音だと言うのです。
それに対して300Bの音は誰も何も言いません。恐らく皆さん納得していないのだと思います。しかし、直熱型三極管としては電気的性能は抜群です。
皆様も恐らく300Bで納得の行く音を聞いた事は無いと思います。ただし “300Bと聞いただけで良い音に聞こえてしまった!” と云う事は過去にはあったかも知れません。それは単に300Bへの憧れだったと思います。ここで300Bのドライブの難しさについてです。
300Bはプレード電圧450Vの時にバイアス電圧は-97Vです。すると実質電圧は70パーセントとして67.9Vです。このドライブ電圧を稼ぐにはドライバー管に700V程度が必要です。一般的な電圧管ではそれを可能とする物は無いと思います。
私は20数年前に変形俎板型300Bシングルアンプを作った事がありました。残念ながらその写真は残っておりませんでした。そのアンプのドライバー管には6CA7(EL34)を使いました。そのアンプは固定バイアス式で作りましたので仕方無しにドライバー管の供給電圧は450Vでした。やはり100パーセントドライブは無理でした。要するにバイアスの深いパワー管のドライブは大変に難しい事なのです。ここでまたまた横道です。それはUX845アンプについてです。
数年前に本屋で845のシングルアンプのコマーシャルを見ました。そのアンプのプレート電圧はほぼ1000Vでした。するとドライブ電圧は約100Vです。
2017/3/25
ここでもう一度 “私は過去300Bアンプで良い音を聞いた事がありません”
2017/3/23
思い出した事がありました。それは45(245)シングルアンプが放つ音です。それは何とも清々しく見通しの良い音なのです。回路としては何の変哲も無い単なるRC結合です。入力管は12AX7に相当する物であれば何でもかまいません。アメリカ管であれば75、日本管であれば6ZDH7Aです。ユーロッパ管は知りません。
45は2A3の半分のようなパワー管です。規格表では最大出力1.5ワットとなっております。しかし、一般的には1.3ワットがやっとです。原因はドイブ電圧にあるようです。何故なら45のプレート電圧は250Vです。するとドライバー管にも250Vとするのが普通です。もし、このドライバー管の電圧を300Vか、それ以上掛ければ恐らく1.5ワットが可能なのだと思います。
と、考えるのが普通です。しかし、45のバイアス電圧は-50Vです。すると45のプレートには実際には300Vを印加する必要があります。この場合にドライバー段に印加する電圧を高くするためにフィルター回路での電圧下降を最低に設定して2~3V程度にしたとします。するとドライバー段の出力電圧はプレート印加電圧の10パーセント程度です。すると30V程度となります。
この時に45のドライブ電圧は有効値で 50V×0.7=35V となります。足りません。1.3ワットしか出ない原因はここにあります。
しかし、45シングルアンプで1.3ワットを実現する為には三種の神器が必ず必要です。測定器無しでは恐らく1ワットに満たない出力しか取れないと思います。要するに微妙な調整が必要と云う事です。
この1ワット未満と1.3ワットの差は実に大きく現れます。例えばアルテック604に類するスピーカーの場合では一般的な家庭の部屋では充分に朗々と鳴ってくれます。しかし、1ワット未満となると時として腰砕けを起こします。
と、云う事で私が素晴らしいと思った真空管式パワーアンプは45シングルアンプ、2A3ロフチンホワイトアンプ、OTLアンプです。では、300Bは?
私は “何が良いのだろう?” なんです。過去何台もの300Bシングルアンプもプッシュプルアンプも聞きました。しかし、どれもこれも良さを感じたアンプはありませんでした。あれであれば何も300Bである必要は無かろうと私は思います。
しかし、不思議なのが300Bの場合はシングルで最大出力を求めれば15ワットは出ます。しかし、何故か大切に大切に使って6~7ワット程度しか出しません。理由を聞くと “300Bは大切だから” と言います。確かにその昔は大切な大切な貴重品でした。しかし、ここ30年程度の間は300Bなどいくらでもあります。石を放れば300Bに当たる位にあります。値段も当然千差万別、安い物であれば某国製ですかね。但し、某国製は何故か電極保持用の絶縁材とガラス管の接触点が茶色に変色するようです。何故でしょうね。恐らく真空度が低いのであろうと推測します。
この真空度と電極の材質の関係は実に微妙なのです。何故なら金属は真空状態で加熱すると金属内部の不純物が噴出して来るのです。その不純物の関係で内部に茶色の変色を起こすのだと思います。すると某国製の300Bは時間の経過と共に最大出力は落ちる結果を招きます。それが原因で某国製の300B
の場合はいくら頑張ってもシングル動作では12ワットしか出ないのだと思います。。これは私が経験しましたので間違いありません。
と、云うところで長くなりましたので次回に続きます。
余談ですが No,3