さてさて、冒頭の42シングルアンプのノンクリップ最大出力は3ワットでした。しかし、そこに実際には大変なん問題があります。それはほぼ完璧に調整した結果の3ワットであると云う事なのです。
このアンプを作った頃は私も当然未熟でした。前にも申し上げましたようにいい加減なアンプでした。しかし、現実にはアマチュアの作ったアンプのほとんどはそのようなアンプである事は確かな事なのです。何せ300Bプッシュプルアンプで最大出力1ワットなんてアンプはいっぱいあります。しかし、多くのスピーカーは1ワットもあれば普通に聞いていればいっぱしのアンプとして全く問題なく鳴ってくれます。しかし、測定してみると1ワットしか出ていなかった事が解ると作った本人は認めたくない訳です。すると測定した私が疑われる結果となるのです。現実を直視する勇気が欲しいものだと私は密かに思っております。
42シングルアンプは先ずはパラスチック発振止めの処理をしました。しかし、低域発振は止まりませんでした。そこでNFBの測定と調整です。細かな事は申しませんが最終的に6dBに決めました。更にNFBによる位相回転の調整です。何処理しない状態では多少のリンギングが認められました。そので矩形波を入れてオシロスコープで観測です。その結果5600PFで解決です。
とりあえず調整はここまでとしました。何せ所詮は42シングルアンプです。そんな優秀な性能は示す筈がありません。周波数特性は私が最も嫌う結果論でしかんありません。その結果は低い方は30Hzまで大丈夫でした。しかし、高い方は50kHzで減衰が始まりました。これは出力トランスの性能がそのまま現れます。出力トランスは数十年前の山水のH-5Sですので仕方がありませんね。
音は試験用のスピーカーで問題ない事は確認しました。しかし、未だ本格的には音出しはしていません。恐らく耳に優しい大人しい音だと思います。
このアンプは近日中に組み立てる予定にしているモノラルスピーカーシステムの一部の帯域に使う事にします。で、R120シングルアンプはステレオ構成ですので二つの帯域に使えます。低域には手持ちの6LW6によるOTLアンプにする予定です。しかし、5チャンネルにするには一台足りません。足りない一台は30年程前に作ったホワイトパワートロンタイプの6B4Gアンプを使えば5チャンネル揃います。するとパワーアンプは全て真空管式となります。やはりその時は真空管式のプリアンプを作る事になりそうです。
その時は昔の6ZDH3-Aを何本か持っておりますのでST管によるプリアンプを作る予定にしております。急ぎませんと私もそんなに若い訳ではありませんのでね!
とは申せ最初の最初は写真に示す蓄音機です。この蓄音機は当時我が家にあった物とは違い近年某お方から頂いた物です。コロンビアの物です。
最初に聴いた曲はペギー・葉山の “南国土佐をあとにして” でした。写真の蓄音機に乗っているSP盤も同上の物です。勿論オリジナルです。そこまで話を遡ってしまうと話はおかしくなってしまいますのでそこまで遡りません。
この頃から数年して私は42による5球スーパーラジオを組み立てました。それが冒頭の 42 なんです。だから忘れられない想い出の真空管なんです。真空管自体も当時の物ですので私としては大切に大切にしたい想い出の中の想い出なんです。
真空管は多くの皆様が考える程弱い物ではありません。何せ当時は工業製品です。当時は真空管は唯一の能動素子です。電磁リレーも真空管で動作させておりました。多くの皆様は真空管でリレーを動作させていたなんて聞くと ????・・・・・ でしょうね。要するに現在は昔の真空管の代わりにトランジスターが働いていると云う事なのです。
真空管による制御盤はつい10年程度までは現役で働いていた現場も多くありました。何せコンピューターも当初の頃は真空管式でした。そう考えてみれば真空管は皆様が考える程弱い物であれば工業製品としては失格です。
とは申せそれは当時の物であると云う大前提の上での話です。現在の真空管は工業製品ではありません。あくまでも大人の遊びのアイテムでしかありません。すると信頼性も???・・・、かも知れませんね。
このアンプは当時福岡県のお方に購入して頂いた物です。しかし、先日 “歳を取り、更に生活環境がオーディオを続ける環境ではなくなったので” と云う事で貰い受けたアンプです。懐かしいアンプですので私は手放す積りはありません。私が自家用として使う予定にしております。やはり真空管アンプは味がありますね。
さてさて、本日はメインの話題がありませんので勝手な事を綴ります。
私は過去何回も申し上げましたが基本的には真空管が好きです。とは申せ真空管は優秀だなんて思っておりません。性能を云々したならば抜群の性能を示すのはリニアーICです。その性能は真空管など足元にも及びません。しかし、真空管は私のオーディオの原点です。勿論音楽に対してもフェーバーリットです。
写真は私が今の仕事を始めた当初の頃のアンプです。エムブレムは私が適当に書いた物を印刷してもらったものでした。
このアンプは R120 によるロフチンホワイトアンプです。当然世界で最初の直結アンプです。オリジナルは 250 でした。その後 2A3 が主流となり、私は何と膨熱管のR120で作りました。
R120はRFTがプロ用にのみ出荷した真空管だったそうです。よって、生産個数も限られていましたし、更に一般には出しませんでしたので知名度も大変に低い真空管です。しかし、音質は素晴らしい真空管で、このアンプもこのアンプにしか無いほのぼのとした音質で音楽を楽しませてくれる音なのです。
ロフチンホワイトアンプは初段が働くまでプレートには約450ボルトが掛かってしまいます。そこでタイマーを入れてタイムラグを持たせます。写真のアンプはオムロン製のH3Y-2と云うソリッドステートタイマーを使用しました。
タイマー
このアンプのラインナップは
6D6(初段)-42(パワー管)-80BK(整流管)
です。
初段の6D6は昔の5球スーパーラジオで多様された高周波リモート管です。私の記憶では本当は低周波用のシャープカットオフ管の6C6を使いたかったのですが手元にありませんでした。そこで少々亜流ではありますが6D6を仕方なく使った記憶があります。
6D6は確かAGC(オート ゲイン コントロール)に使われていたと記憶しております。しかし、何せ古い古い記憶ですので確かではありません。高周波管の場合は低周波でも問題なく使えます。6D6の場合はトップグリッドである事が少々使い辛い難点はありますね。
42はGTスタイルの6F6と同じ真空管です。6F6と言えばオルソンアンプで使われていましたので古いオーディオマニアであればご存知だと思います。オルソンアンプは未だNFB技術が確立される前の時代のアンプです。その後ウイリアムソンアンプでNFBの素晴らしさが世に知られるようになり世のほとんどのアンプはNFBアンプとなりました。
整流管を使っておりますが実際にはシリコンダイオードでブリッジ整流をして、その後にダンパー代わりに80BKを入れております。これは42のような膨熱管であれば余り意味はありません。しかし、直熱管の場合は大変に意味を成します。特に各真空管が安定する前はパワー管に高電圧が掛かるロフチンホワイトアンプの場合は必需品です。とは申せ現実してはタイマー回路を入れた方が無難ではあります。
何十年か振りかで引っ張り出してとりあえずスライダックで徐々に電圧を上げて行きましたら動作しません。色々と調べてみましたら色々と問題点が発覚しました。
先ずは低域発振なんです。これはNFBを調整すれば直るであろう事は確かな事だと推測出来ます。
あとはノイズなんです。何とハムノイズなんです。これはフィルター回路に少々容量を増してやる事で解決するであろう事は確かな事です。
考えてみますと40年以上前は今のように測定器は完璧ではありませんでした。要するに “いい加減に作ったアンプ” だったのです。
そこで少々手を加えて実用になるように修理する事に致しました。
2017/9/16
写真は私がまだまだはつらつとしていた頃に作った 42シングルアンプ です。当然40年以上前に作ったアンプです。
何故42シングルモノラルアンプなんて物を未だに持っているか? と申しますと、実はこのアンプに使っている42は私が小学校時代に最初に作ったラジオのパワー管だからなんです。当然当時の真空管です。パワー管以外の真空管も当然当時の物です。
私のマグナボックスの平面バッフルスピーカーシステム(上のユニットはダイアトーンP610A単発システム)
最近の重量級コーン紙スピーカーをお使いのお方はこのようなスピーカーシステムを見たら “お前ら、何をやってんだ???!!!” だと思います。しかし、実際に音を聞いてみますとその素晴らしさに感動すると思います。もし、音の差が解る人であればね!
しかし、現在私がお勧めする平面バッフルで使えるユニットは非常に限られてしまっています。更に平面バッフルの場合はそのユニットの弱点が全てさらけ出てしまいます。最大の弱点は周波数特性です。昔は蒲鉾型特性などと表現しました。
蒲鉾型特性とは非常に良い表現だと思います。正に蒲鉾型特性なのです。よって、オーディオマニアが好む “何も引かない、何も足さない” システムでそのまま使うとやはり問題はあります。しかし、良い帯域に関しては現在のユニットの比ではありません。その優れた音質の帯域を重点的に使ってやると非常に良い結果となるのです。その為にはマルチチャンネルシステムが必須条件にはなります。
特筆すべきはウーハーの軽快な音質です。ウッドベースがウッドベースその物の音の音として軽快な音を放ちます。
次回の話題は未だ決まっておりません。ひょっとするとフイールド電源についてかも知れません。
やはり私が好む音と同じ方向性を好むお方が居るのです。写真はそのお方が使おうとしているウーハーとミッドバスユニットの測定風景です。
そのお方は私と同じで平面バッフルに取り付ける予定です。両者1950年代製と思われるフィールド型マグネットのユニットです。写真はワーブルトーンでの測定中です。とは申せ裸の状態ですので参考的な測定になります。
グレイツ20cmフルレンジスピーカーユニット
マグナボックス38cmウーハー
2017/9/7
さてさて、ノイズです。
これは私の個人的な経験談でしかありません。よって、定説や学説ではありませんのでご承知置き下さい。
それは真空管式アンプの場合はピンクノイズ的な全帯域のように聞こえるノイズが発生しているように聞こえます。それに対してトランジスター式の場合は特定の周波数に限られた周波数のノイズが発生しているように聞こえます。するとどのような結果になるか? それが問題なのです。
真空管式の場合はどのような周波数特性のスピーカーシステムでも同じようなレベルのノイズが発生しているような状態になります。しかし、ソリッドステート式の場合はスピーカーシステムの周波数特性によりノイズが目立ったり目立たなかったりする結果となるのです。
例えば前回のローサー(PM-6)の場合はいくつものピークがあります。そのピークの谷間の周波数のノイズの場合は目立たないと云う結果になるのです。しかし、その逆で周波数特性のピークの周波数のノイズの場合はノイズが目立つ結果となるのです。
とは申せローサーの場合は周波数特性の取り方に元々問題がありますので参考としてお考え下さい。実際の場合は中心周波数から±数十パーセントのふら付きを持たせたワーブルトーンでの測定になります。するとローサーの場合は恐らく1kHz~2kHzの帯域(1オクターブ)のピークを持ったユニットであろおと推測されます。
しかし、この程度のピークは当たり前の特性であり決してクセのあるユニットなどではありません。私もローサーのTP-1をじっくりと聞いた経験がありますが、決してクセっぽい音などではありませんでした。それどころか何ともシットリとした落ち着いた大人の音に聞こえました。とは申せ朗々と鳴る音ではありませんので室内楽などに適した音に私は思えました。
ノイズとは何とも不可思議な内容を背負った問題なのだと思います。そのように考えますと最も無難なディバイスは私はICなのだと思います。
ICの場合は決してオーディオ専用などではありません。それが為に例えノイズがあろうとも多くがオーディオ用途の場合は許される範囲に入っていると考えて間違いありません。それは例え現在最も古典的なリニアーICである741に対しても同じ事が言えます。私の場合は741は少々スルーレイトの特性が測定上問題があると思っていますので使わないだけの話です。しかし、実際に差し替えて聞いてみてもその差は判らないのが現実です。
現実的にはそれらの問題よりもスピーカーシステム自体の音質の問題の方が何倍も何倍も大きいのです。更に各スピーカーユニットの使い方にも大きく出音が異なる事を知るべきだと思います。
さてさて、私のスピーカーシステムは単に一枚板に取り付けたスピーカーシステムです。理由はスピーカー自体に背圧が掛からないからです。スピーカーは本来は背圧を掛けてはいけないのだと思っております。やはり自由空間で自由に動作させてやるべきだと考えております。そのように考えますと昔のブックシェルフシステムやマキシム型などはもってのほかです。
理由は音楽成分はシングルトーンに類する音を発する楽器など無いからです。そこでワーブルトーンを使用して周波数特性を測定します。すると平均化した特性としてのデーターになります。更にその場合は部屋の定在波の影響も受け辛くなります。この意見には昔から色々と異論を唱えるお方も見受けましたが未だ結論は出ていません。恐らく今後も結論は出ないと思います。何せスピーカーから発せられる音は本当の音などではありません。明らかに偽者の音です。しかし、その偽者の音に酔ってしまう我々は幸せ者なのかも知れません。そこには演奏者の腕もあれば歌手の魅力も加味される楽しさがあるのでしょうね。何と不思議な世界なのでしょうね。だからオーディオとは楽しいのでしょうね。
しかし、ここで大変に横道に反れますが “オーディオマニアと称するオーディオ機器マニア” に物申すのであります。
過去何度も申し上げましたが、私の高校生時代にオヤギワのショールームに飾られたマッキントッシュのC22・MC275。素晴らしかったです。私も思いました “いつか見ていろ俺だって!” 学校の帰り道秋葉原に行く度に強く強く思ったものでした。で、今は?
今でもオブジェとしてであれば欲しいですね。オブジェしてであればね。
マッキントッシュはオブジェとしてであれば素晴らしいと思います。で、音は?
私の口から申し上げる訳には行きません。
そこに本来であれば各々聞く側の好みがあって然るべきなのです。さて、では、そこに好みはあるの? なのであります。
私はハッキリとした音を好みます。その結果のメインスピーカーシステムなのであるし鳴らし方なのです。しかし、コンサートホールではホールの響きを楽しむ人でもあります。やはり楽しみ方はそれぞれTPOに合わせませんとね! では、多くのオーディオマニアはぞれぞれ好みの音を持っているか?
私の思いますに持っていない人が非常に多いのです。何せ好みを尋ねますと “いい音” なんです。“俺のスピーカーシステムは_____だ!” “俺のアンプは____だ!” なんです。要するに私に言わせれば “オーディオ機器マニア” なんです。で、音は? やはり同じ答え “俺のスピーカーシステムは_____だ!” “俺のアンプは____だ!” なんです。
要するに “高価な機器自慢” なんです。淋しい淋しいオーディオマニアきどりなんです。
ここで久々に面白いお話です。
マーク・レビンソンが ML-1 を我が国で販売しました。その価格は34万円でした。しかし、サッパリ売れませんでした。そこで彼は早瀬冬彦氏の元へ行き “どうしたら売れるでしょうか?” その時の早瀬氏の返事 “頭に 1 を付けなさい” でした。
その結果爆発的に売れたのです。それは今でも脈々と続いているのです。
ね、変な話でしょ!
横道に反れ過ぎて崖に落ちました。次回は崖をよじ登りノイズの話に戻る積りです。
左は著名なスピーカーの周波数特性です。オーディオマニアなら誰でも知らない人は居ないスピーカーメーカーの著名なユニットの特性グラフです。
このグラフには実は測定方法に間違いがあります。それはテスト信号にあります。
一般的にはスピーカーの周波数特性はワーブルトーンで測定します。ワーブルトーンとは基準の周波数に対して数十パーセントの範囲で周波数を振った信号です。
しかし、このグラフの内容は明らかにシングルトーンによる測定です。理由は余りにも測定点が細か過ぎます。これでは余りにも現実的な測定ではありません。
問題はこれらのシステムの周波数特性とディバイスのノイズ成分との関係なのです。
例えば真空管でも各品種やメーカーの違いによりノイズの度合いは違います。更にノイズの周波数成分も違います。問題はその周波数成分と度合いと皆様がお使いになっているスピーカーシステムの周波数特性との関係なのです。
30cmウーハー基準サブシステム
ダイアトーンP-610A改造スピーカー⇒
30cmフルレンジシステム⇒
46cmウーハーを基準にしたメインシステム
2017/9/2 ノイズについて そのⅡ
前回はノイズについて多くの皆様とは少々視線を変えて考えてみました。今回はその延長線上でもう少し考えてみましょう。
多くのオーディオマニアは自分が使用しているスピーカーシステムは世の中一般と変わらない内容の物だと考えていると思います。しかし、実際には細かな点で大きく異なるものだと考えるべきものだと思って間違いありません。とは申せ私の個人用のスピーカーシステム4セットは全て非常に特殊な物である事は間違いありません。しかし、音質的には非常に一般的なシステムなのです。
上の表は実際のオペアンプの規格表です。いずれも ウルトラ ローノイズ と記されております。普通に考えればオーディオ用に使えばノイズの少ない優秀な性能を示すと考えます。私も当然そのように考えて過去に何種類もの ウルトラ ローノイズ なるリニアーICを使ってみました。しかし、実際にはローノイズなどではないのです。中には盛大なノイズを出す物もあるのです。変です。明らかに変です。
我々オーディオマニアは聞こえるノイズがノイズです。可聴域外のノイズは聞こえませんのでノイズとは感じません。しかし、弱電の世界では信号以外の信号は全てノイズです。その場合にそのノイズの周波数帯は無関係です。すると全体としてノイズの少ないICは ローノイズ 又は ウルトラ ローノイズ となるのです。
私が多用するリニアーICは規格表では単に ローノイズ と分類されている物です。しかし、実際に使うと間違いなく ウルトラ ローノイズ なのです。原因はノイズの周波数帯域が人には聞こえない周波数帯の ノイズ だからに他ならないと考えております。
ここでノイズについて変な事を言う人が多くいる事を少々。それは普通では使わないレベルでのノイズについてです。
一般的にプリアンプのボリューム位置は10~12時程度で使っていると思います。しかし、私はプリアンプにゲインコントロールを入れて2~4時程度の位置で聞いています。理由はボリュームはなるべく回し切った位置の方が良く聞こえるからです。原因は恐らく信号回路に直列に入る抵抗値が小さくなるからだと考えております。そんな理由で私が作るプリアンプは全てゲインコントロールを設けております。
しかし、一般的にはそこまでボリュームは上げて使いません。しかし、実際に音は出さないにも関わらずボリュームを上げて、その挙句 “このアンプはSN比が悪い” と言う人が居るのです。そんな使い方をされたらどのような物でも全て失格となってしまいます。
さらにこれはノイズとは直接繋がりませんが私が作るフォノイコライザーでの話しです。クリップしてしまうと言うのです。詳しく聞くとMMカートリッジを使っていながらゲインをMC用に使う最大ゲインにしているのです。正直申し上げまして話になりません。私に言わせれば “バッカじゃないの?” なんです。余りにも無知過ぎます。しかし、現実としてそのようなオーディオマニアと称する無知マニアが多いのです。情けないですね。
もう一つお話します。私の作るパワーアンプにハムノイズが出ると言うのです。今までそんな苦情は来た事がありません。そこで詳しく聞いてみました。するとスピーカーに耳を付けるとノイズが聞こえると言うのです。それは当たり前の話です。例えどのようなアンプであってもスピーカーに耳をくっつければノイズは聞こえます。
ここで各ソフトのノイズについて申し上げます。CDにしてもレコードにしてもソフトは意外と元々ノイイズの乗った物が意外と多いと云う事です。原因は録音装置にあります。しかし、実際には音が出る直前で録音します。更に音が終わったとほぼ同時に録音を止めます。よって、ノイズが気にならないと云う結果になっているのです。しかし、中にはフェードアウトするソフトがあります。すると録音ノイズがハッキリ聞こえます。特にクラシックの場合に多く存在します。
ノイズの中には気になるノイズ、気にならないノイズがあります。気にならないノイズであれば善しする気持も必要なのでは? と思いますね。
2017/8/25
本日はちょっぴり志向を変えてノイズについて考えてみましょう。
昔の方のお話を聞きますと “ハムこそ低音の証” なんて事で、ハムノイズに関しては寛容だったようです。とは申せやはりノイズはノイズですので今の世の中ハムノイズなどとんでもない話です。
ハムノイズに関しては今の人は何故かノイズは全てハムノイズと表現するようです。例えば電子ノイズのサーノイズもハムノイズと呼んでいるようです。ハムノイズとは本来電源の交流ノイズの事です。それを整流すれば周波数は当然二倍となります。要するにハムノイズとは我が国の場合は50・60・100・120Hzのノイズを意味するとお考え下さい。ではジーノイズは?
ジーノイズは実はハムノイイズです。ジーノイズは多くの場合に電源コードと信号線を平行に位置させた場合に多く発生します。信号線は普通はシールドしてありますが、実際にはその程度の遮断では意味を成さないようです。
ここでノイズについて本来の意味を考えてみましょう。
2017/8/22
EXP-ⅡS の問題が発覚しました。それは発振です。それも時として忽然と現れるのです。
発振は弱電回路の場合は何にでも起こります。最も簡単な回路では例えば6CA7(EL34)シングルアンプでも起こります。甚だしい場合には音が出てくれません。多くの場合はパラスチック発振です。この場合は6CA7のグリッドに直列に数キロΩの抵抗を入れる事により収まります。しかし、エキスパンダーのような複雑怪奇な回路の場合は何処で何が起こるか解りません。
電子回路の場合の発振とは人の身体に置き換えれば炎症のような物だとお考え下さい。例えば人は身体が弱り抵抗力が減少しますと多くの場合に肺炎を起こします。近年でも最終的な死因は肺炎で多くの俳優さんが亡くなっております。しかし、そこには必ず主な基本原因が潜在します。例えば癌です。しかし、癌である事は中々公表しません。それは癌には基本的に遺伝性があるからだそうです。
しかし、私は癌に対して少々疑問を持っております。それは癌とは遺伝子を持たない細胞が勝手に繁殖する訳ですよね、しかし、細胞である以上細胞が勝手に体中を遊離して他の部分に付着するのか? 私はちょっと変ではないかと思っております。
癌細胞は普通の人でも毎日何千も何万も発生しているそうです。しかし、それらは人の免疫力でほとんど死滅させているそうです。すると癌が体中に転移しているとは、ひょっとして癌細胞を死滅させる免疫力が元々希薄で、そのような人が体中に転移したように見えるのではないかと考えております。
さてさて、弱電回路の発振です。私のようにリニアーICを多用している場合には全ての回路に予め発振防止回路を施してあります。これは何も私だけでは無くほぼ全てのメーカーが独自の発振防止回路を施していると思います。しかし、それらは各メーカーは公表しません。当然ですよね。何せ各々のノウハウですのでね。
例えば一定時期を経た物に対しては回路を公表しているメーカーがあります。しかし、その回路には発振防止回路は省かれて公表している場合がほとんどです。特にNF型のチャンネルディバイダーは発振防止回路を入れませんと間違いなく発振します。しかし、それらは公表しません。勿論私も公表しません。
マランツの場合は何故かそれらを全て公表しております。マランツ7の場合は他のフォノイコライザーと違い3段目のカソートーフォロアーから初段のカソードにフィードバックを掛けております。その場合に2段目のプレートと3段目のカソードが同相とは云え位相の差が生じてしまいます。それを2つのコンデンサーで位相補正を施す事により解決しております。問題はその位相補正の方法なのです。
これは理論的に解決できる内容のものではありません。ともかく色々な方法を試してみるしかありません。それは例えば化学変化による触媒のようなものだとお考え下さい。
化学変化による触媒を探し出すには色々と試してみるしか方法はありません。その結果のナイロンであったりテトロンであったりする訳です。
さてさて、発振防止は多くの場合はシャント抵抗か、位相補正のコンデンサーで解決します。しかし、何処にどの程度の値の物を入れるかは試してみるしか方法はありません。その結果の安定した電子回路なのだとお考え下さい。
エキスパンダーは私の20年来の悲願であった事は過去何度も申し上げました。そのエキスパンダーは各リニアーICの個体差が発振を起こしたり起こさなかったりしていたようです。先日お客さんの所へ行ったエキスタパンダーが発振を起こしてしまいました。私の失敗です。
その発振は解決致しました。微小容量のコンデンサーを一部の回路に入れる事により解決しました。勿論基本的な性能に関しては全く影響を与えずに解決しました。これでようやく20年来の悲願が全て叶った事になりました。嬉しかったですね。
私の座右の銘は “情熱” です。思い込んだ事には情熱を持って当たれば道は開けると私は思っております。それは今後も持ち続けたいと熱望しております。
基板設計図
フロント・リアー パネルデザイン図
出来上がりの姿
写真は某お方から製作依頼を頂いたVUメーター盤です。VUメーターとは ボリューム ユニット の略だそうです。直訳しますと 音量感 となるそうです。要するに音量を目で見る為のメーターと云う事になろうかと思います。
これは録音現場や放送局などでは大変に意味を成す事です。しかし、我々一般オーディオマニアの場合はそれ程の意味は無かろうと思います。とは申せ実際に使ってみると大変に楽しいメーターだと思っております。ご注文を頂いた某お方も実は先日比較的小型のVUメーター盤をご注文頂いたそのお方からの再度のご注文です。
今度のご注文はVUメーター支給でのご注文です。大変に大きなメーターです。横幅何と150m/mです。ケースのサイズもは幅430m/mです。私が日頃お世話になっているタバコの箱のサイズからもその大きさが想像出来ると思います。
ツマミは左下は入力選択です。5回路です。5回路あれば多くのプログラムソースに対応出来ようと云う物です。出力はパラ接続で3回路です。
左上のツマミはメーター感度調整です。本来のVUメーターはこのような感度調整はありません。何故なら入力0dBに対してメーターの指針は0dBを指すものなのです。しかし、この値は一般オーディオマニアにとっては余りにも桁外れの大きな値です。そこで感度を上げて表示する必要があります。そのための調整は一般オーディオマニアにとっては必要不可欠な物だと私は思っております。
中央の図面はフロントパネル及びリアーパネルの原寸図です。この原寸図を作りませんと多くの場合に失敗します。430m/mと言いますと一般に使うA4サイズの方眼紙では入りません。そこで私は絶えず全紙の方眼紙を用意しております。全紙の方眼紙は実に便利なサイズだと思っております。
右は基板の設計図です。勿論原寸です。基板を一枚しか作らない場合はHP(オーバーヘッドプロテクター)用のクリアーシートで裏パターンを作ります。この方法は実に便利です。
VUメーターは実は世界的に規定された規格があります。内容は単に交流電圧計なのではあります。とは申せその内部抵抗値にも当然の事ながら規定があります。その動作にも規定がありまして、決まったダンピングファクターで動作させる必要があります。しかし、物の資料によりますてと近年は必ずしもそれを守ってはいないようです。理由はそこまで不要であるとの結論に達したのだと思っております。現に同じように対数を刻んだメーターでも中には直流の電流計なんて物まであります。しかし、その内容はメーター自体には表記がありません。よって、製作する前にメーターの内容を確認する必要があると云う事になります。何とも不親切なメーターなのであります。
実は私も正式なVUメーターを所蔵しております。メーカーの表示はありませんが、恐らく我が国のヤマキの物だと思います。何せ実際に某テレビ放送局で使っていたメーターなんです。昔の東京オリンピックの時代に使っていたメーターだそうです。さすがに丸型ではありませんが、四隅はRの付いた古式豊かなメーターです。80角メーターです。
以前は使っていたのですが現在は理由あって休ませております。近日中に再登場させようかと考えております。
VUメーターを動作させますとエキスパンダーの効果が目で確認出来ます。バスドラなどは振り切る事があります。楽しいです。実に楽しいです。
オーディオとは何者にも束縛されない自由な趣味です。クルマの趣味とは大きく異なります。クルマの場合は年々規定が厳しくなり個性的なスタイルは最早出来ない時代となりました。多くのクルマが丸まった一定のベクトルの中に納まったスタイルです。あれはヨーロッパに厳しい規定があり、我が国の場合も実際には規定は適用されておりませんが、それに則った結果が現在のスタイルとなっているそうです。楽しくありませんね。
私のような人間は今後は益々昔々の古い中古車を面倒見ながら楽しむしかないようです。私のクルマは何と28年前の物です。流石に車検の度にそれなりに修理代がかさみます。とは申せ趣味も絡んでいますので仕方がありませんよね。
2017/8/18 製作途中
エキスパンダーはまだまだ作らなければいけません。とは申せ物には順番がございます。本日は巨大VUメーター盤の製作途中のご紹介です。
2017/8/8
久しぶりの更新です。何せ暑過ぎて更新しようと云う気になりません。何せ私の部屋はスピーカーシステムが四つもあって、更に内3システムは天井ぶら下げ方です。エアコン取り付けの場所がありません。
実際には一箇所だけ場所はある事はあります。しかし、その場所は次なるスピーカーシステム取り付けの予定になっております。
次なるスピーカーシステムは私の老後用なんです。老後用のスピーカーシステムはモノラルの5チャンネルマルチチャンネルシステムの予定です。既にほとんどのユニットは揃えてあります。ウーハーは先日知人にお願いしてイーベイで入手しました。ジェンセンと思える昔々の38cmです。とりあえず2本揃えました。
その他のユニットはミッドハイ用を除いて全てあります。ミッドはエキスパンダー効果を発揮させる為に75m/mのハードドーム型です。ミッドハイはそれに合わせて30m/m程度のハードドームトゥーイターを考えております。
ドーム型はホーンよりも反応が良いのです。非常にスピード感ある音が楽しめます。しかし、欠点もあります。それは再生範囲が狭い事です。75m/mのユニットで最低700Hzが限界です。上はせいぜい5kHz程度です。
すると30m/m程度のハードドームトゥーイーターがミッドハイとして正に的確な使い方となります。30m/m程度のサイズですと上は10kHzがやっとです。正に的確な使い方だと思います。
ハイは誰が何と言おうとやはりホーン型です。フォステックスの500型が手元にありますのでそれを使う予定です。その上の帯域は?
既に耳が付いていけません。すると5チャンネルと云う事になります。では、何故モノなのか?
気楽に何処に座っていても音楽が音楽として楽しめるからです。ステレオですと何故か定位が気になって楽しく音楽を聴けません。更に果たしてステレオである必要があるのか? とも考えております。
ってな理由で出来れば夏休みの工作でモノラルシステムを作ろうかのもくろみです。
夏休みのもう一つの目標は真空管式MM・MC両用のフォノイコライザーです。これは規格どおりの12AX7(ECC83)があれば可能です。最大の問題はそこなんです。何せ近年の12AX7は規定の増幅率がありません。要するにこれは宝探しのようなもくろみなんです!
私も例えばサッチモなどは好きです。出来ればSPレコードで聞きたいと願っています。しかし、高いのです。オリジナル盤などとてもとても買えません。ところで皆様はルイ・アームストロングは何故サッチモなのか知ってます?
実は彼がまだ無名の頃なんです。某記者が “彼は誰だ?” と尋ねました。するとふざけた人が “サッチェルマウス” と答えたそうなんです。サッチェルマウスとはおばちゃん達が多く使うガマグチの事です。確かに!
しかし、某記者は聞き損って “サッチモ” と聞いてしまって、その名前で記事にしてしまったのです。その後サッチモで通ってしまったと云うおかしくも切なくもあるお話なんです。
さてさて、ついでに美空ひばりの “スーパーベスト” です。流石にひばりさんは憎らしいほど歌は上手い。素晴らしいです。ひばりさんの場合は何故かエキスパンダーが効果を示します。ひばりさんは単に歌が上手いだけでは無しに声量もそこそこあるのでは? そう思わせてくれます。
それでは東のひばりさんに対して西のヘレン・カーペンターです。残念ながらヘレン・カーペンターの録音は少々問題ありで何を使っても駄目な録音は駄目ですね。
それではジャ・シンタです。彼女はもう少し美人だったらもっともっと売れると思うんですがね!。やはり見た目も大事ですからね。曲によっては効果を発揮します。何処で録音したかは残念ながらデーターはありません。しかし、何故かパーカッションに効果を発揮します。スネアードラムがステージ中央に位置します。
続いて時代をグット遡って春日八郎。春日八郎は珍しいほど清々しい歌声なんです。春日八郎がまだ若かった頃に三橋道也の事を “アイツは楽譜は読めないけど民謡が上手いのでそれで飯を食って行けるだろう” を思い出します。残念ながら春日八郎にはほとんど効果はありませんでした。
そこで三橋道也の三味線と思ったのですがCDが見付かりませんでした。そこで高橋竹山の三味線(正確には太棹)。当然津軽じょんがらです。津軽じょんがらは旧調と新調とがあります。私は比較的艶やかな新調が好きです。さて、効果は
抜群です。生で聞いているようだとは申しません。しかし、何もしない音とは比較になりません。あの分厚いバチが弾く弦の激しさを感じさせてくれます。では尺八は?
尺八は私が好きな山本邦山です。内容は日本の叙情歌集です。尺八で七音階の曲を奏でる場合は尺八一本では出ない音があります。そこで一尺二寸の物から、大きな物は二尺一寸まで使っての演奏です。
やはり楽器の少ない曲にはエキスパンダーは効果抜群です。尺八本来の跳ね上がった笛の音が見事に再現されます。
今回は普通の皆様には余りなじみの無い物ばかり聞いてみました。次回は出来るだけ皆様になじみのある内容で聞いた感想にする予定です。
右は現在の我がシステムの機器です。下から プリアンプ・フォノイコライザー・EXP試作の為の試作品・MBTC(超低高域ブスター+NF型トーンコントローラー)です。
私は効果がある物であれば何でも使います。しかし、多くのオーディオマニアは “何も引かない、何も足さない” が好きです。でもね、皆様考えて下さい。メディアに録音する時に必ずコンプレッサーと言う最大の引き算をしているのです。その事はほとんどのオーディオマニアは気が付いていません。変ですよね。
更に私の場合はスピーカーシステムは4セットです。パワーアンプは各々のスピーカーシステム別々に備えております。当然音質はそれぞれ全て異なります。当然各システムによってコントローラーは多様してます。当然ですよね。そうしませんと音はまとまりません。改めて考えてみるとパワーアンプは合計10台ですね。
試しに全て同時に鳴らしてみました。曲はダーク・ダックスの “あざみの歌” 。中々良いですよ。格別違和感は感じません。再生帯域も充分です。今度はこれでオーケストラを聞いてみましょう。恐らくかなりの迫力だと思います。
今聞いているCDは色々な歌手が登場する叙情歌集です。こんな物まで聞きます。だってね、ジャンルを選んで聞いてもあきるでしょ。
EXP試作の為の試作品
2017/7/28
さてさて、エキスパンダーです。私の部屋では以前ご紹介しました試作の為の試作品が絶えず鳴っております。試しに昔々のフランク・永井を聞いてみました。当然の如く歌っている間は効果はほとんどありません。しかし、間奏になるとやはり多少ではありますが効果があります。
原因は歌謡曲の場合も他のジャンルでも間奏になると各楽器の放つ音を大きな音で録音します。そうしませんとバックミュージックが歌声を邪魔しますのでね。それを承知で私はこのようなジャンルも聞きます。何せ私は最近のジャカジャカしたジャンル以外は何でね聞きます。私のお気に入りはナゲーシュ・ワラ・ラオが奏でるヴィーナの響きです。
ヴィーナは同じインドのシタールほど有名ではありません。しかし、シタールの艶やかな音に比べて陰にこもった説得力を感じる音で私はシタールより好きです。シタールはラヴィ・シャンカールが有名ですが、私は昔の演奏をそのまま伝えるカリヤニ・ロイの演奏が好きです。彼女は私が中学生時代に訪日してテレビでも紹介されました。実際に皆様が聞くと “???・・・!!!” だと思います。変な私なんです。
2017/7/15
予定変更。暑い!
暑くなる前にお陰様で20年来の悲願であったエキスパンダーがほぼ完成状態に達しました。エキスパンダーは何せこの20年来頭から離れませんでした。ようやく
“ヤッター!”
なのであります。
さてさて、私の予定としてはエキスパンダーが完成の域に達したら畑を少々真面目にやろうと考えておりました。ところが、ところがなのであります。何せ “暑い、暑い、暑い!” なのであります。
私の場合は我が家の玄関前に猫の額程度の広さの畑と100メーター程度離れた所に80坪程度の畑を持っております。玄関前の畑は毎日水をまていおりますので心配はありません。今年はトマトは大玉はやめて中玉トマトにしました。一房4・5粒程度に絞れば次から次と収穫出来ます。素人がやるには中玉トマトが良いようです。
さてさて、問題は大きな畑です。この暑さです。既に畑に植える予定のオクラの苗は既に本葉も生えて植え替える段階に達しております。問題は植える場所です。最早雑草畑と化しております。刈ってしまえば良いのは充分解っております。問題は “傘が無い” ではありません。 “体力が無い” なのであります。
毎朝畑にキュウリの収穫に行きます。とは申せその畑には水道がありません。ほとんどが洲の入ったキュウリの収穫になってしまっております。そのついでに特性の柄の長いクワを持って雑草の処理もやっております。しかし、暑い過ぎるのです。時間は朝の5時頃です。既に暑いのです。とてもとても雑草刈りなど出切る状態ではありません。
嫁に行って比較的近所に居る娘 “オクラ、まだ?” なんです。
どうしましょ!
例えば我々の日常生活の中で時として爆音を聞く事があります。例えば雷です。雷は雲のこすれで発生した正電圧と地上の自由電子の引っ張り合いで起こる放電現象です。その放電による稲光を直接見てしまうと残像効果の影響でしばらく青い色の珠が見えるように感じます。それが人魂です。
多くの人が人魂を見たと言います。詳しく聞くと全て夕方の雷が落ちた時なのです。これは明らかに落雷による残像効果だとしか言いようがありません。だってね、人魂なんてあろう筈がありませんよね!
さてさて、余談はこのくらいにしておいてエキスパンダーです。 “悲しき雨音” カスケーズの名曲です。冒頭には皆様聞きなじみのある雷の音です。私の知人で雷の音を録音したくてあの重いオープンデッキを担いで山に登ったと言う人がおりました。しかし、現実には無理なんです。何故なら録音機器には必ずコンプレッサーが効いているからです。勿論真夏の夜空を彩る花火の音も録音は無理なんです。事ほど左様にコンプレッサーは諸悪の根源なんです。とは申せ重いオープンデッキを担いで山に登ったと云う話は私は嘘だと思います。それは現在であればDC/ACコンバーターで山の上でも100Vは得られます。しかし、当時はそんな物はありませんでした。まさか発電機を持って登った訳ではありませんよね。
さてさて、前回申し上げた放送局のコンプレッサーです。放送局の音声には全てコンプレッサーが掛けられております。理由は事故を防ぐ為です。例えばアナウンサーがマイクを落としてしまったとします。当然爆音です。するとその時に何が起こるか?
皆様のテレビのスピーカーが飛んでしまうのです。近年のロック歌手と称している歌手はバカみたいなだみ声で歌います(どなります)。あれは私に言わせれば歌ではありませんね。単なる叫びでしかありませんね。あれがそのままの音圧でテレビのスピーカーから出たらどうなると思います?
これがコンプレッサー効果なんです。これ以上言わなくても皆様は解りますよね。要するにコンプレッサーは必要悪なのです。ではそれが全てか?
次回に続きます。
←は本機の心臓部です。内容は以前も申し上げましたが LED+cds です。要するにフォトカプラです。
現在はフォトカプラは多くの分野で使われております。要するに別回路同士を信号或いはデーターのやり取りがアースを共有しない別回路で可能だからです。これは中々理解出来ない事かも知れませんが大変に便利な事なのです。
今回のフォトカプラもそのような事が可能です。とは申せ今回の使用目的からしてそのような事は不要です。よって、アースは共有しております。
今回のエキスパンダーはオーディオ回路は極一部のみであとは説明しようにも説明のしようがありません。要するにオーディオ回路では無いと云う事です。
以前も申し上げましたがオーディオ回路は全てリニアー回路で構成されています。リニアー回路とは入力に対してある乗数を持った増幅回路です。多くのお方が当たり前のように考える回路です。
しかし、ソフトはリニアー特性ではありません。各メディアのフォーマットにより入り切れる限界があります。その限界に入るようにコンプレッサーで音声信号を圧縮します。これが諸悪の根源です。
←エキスパンダー効果発生素子
2017/7/6
内部です。
余談ですが No.4