MC型とMM型とを技術的視線で考えてみましょう。昔は当然の如く磁石の性能は今と比べれば比較にならない位に悪かった事は想像が付くと思います。すると当然レコードの溝の極小の溝をなぞって発生させる電圧を得る為にはそれなりの磁力が必要です。すると当然ある程度の大きさの磁石が必要です。すると鉄製のターンテーブルですと磁石の磁力によりターンテーブルを引き付けてしまいます。そこで磁石に反応しないアルミニューム製のターンテーブルとなる訳です。
さてさて、その時の極小の溝により発生させる信号電圧を得るには当然コイルを振動させる必要があります。しかし、その時にダンパーとしてあまり柔らかい物を使うとコイルは振幅が大きくなりコイルのリード線は振動により切れてしまいます。そこである程度の硬さが必要です。その結果ダンパーはある程度硬い必要が要求されます。するとカートリッジに掛かる針圧はある程度重くなります。ここが最も大切な内容になります。要するにMC型のカートリッジの場合は必然的にある程度の針圧が必要となります。ここが最も大切な事になります。
さてさて、各メディアの放送局はレコード再生にMC型のカートリッジを使っております。その理由を理屈の上で考えてみましょう。各放送局のレコード再生担当者は必ずしもオーディオマニアてはありません。するとカートリッジの針圧は重い方が扱い易いのです。その結果使うカートリッジは針圧の重いMC型カートリッジとなるのです。
さてさて、多くのオーディオマニアはMC型のカートリッジを使いたがります。何故でしょう ? 理由は高いから ? 要するに “高い物は良い物だ !” なんです。本当に高い物は良い物なのか ?
次回に続きます。
2024/5/23
ここで早くも結論です。それは
“プロ用機器は一般家庭ではでは使うべきでは無い !”
なんです。何故なら “プロ用機器はまず第一に耐久性に徹しているから” なんです。
確かに耐久性は大切な事だと思います。しかし、一般家庭で使うオーディオマニアは各機器を大切に大切に使います。業務用の機器のように仕事で使うように乱暴には扱いません。ここが最も大切な事なのです。プロはそれが仕事ですので時間に追われて少々乱暴に使うのは当たり前なんです。正直私もしばらくの間録音の仕事にたずわった時期がありました。すると時間に追われて結果として各機器を乱暴に扱わざるを得ないのです。その結果プロ用機器は確かに丈夫ではありますが決して高性能の物なのではないのです。まだまだ理由はあるのですが長くなりますのでここで止めます。
ここで話を元に戻します。上述の内容からMC型カートリッジは決して優秀な物ではない事がお解り頂けたと思います。しかし、それらは何故か高価なんです。ここで面白いお話をしましょうね。それはマーク・レビンソンのML-1に関する逸話です。
マーク・レビンソンは処女作であるML-1を引っ提げて我が国に上陸しました。その時の値段は30数万円でした。しかし、一向に売れなかったのです。その時に彼は当時オーディオ界の貴公子と言われた瀬川冬彦氏を訪ねたのでした。理由は当然売る策の相談にいったのです。その時の瀬川氏答えは “頭に 1 を付けなさい” だったのです。要するに百数十万円の値段で売ったのです。するとバカ売れしたのです。要するに “高い物は良い物だ !” のマニア心をくすぐったのです。
皆さまもそのような感覚に陥った事はありませんか ?
ここまで申し上げればMC型カートリッジは何故高いのかお解りになったと思います。
2024/5/29 番外編
早速番外編です。そのお題は “トランス大好き” についてです。とは申しても私はトランス大嫌いです。
オーディオマニアの中には何故かトランス大好きのお方がおります。私は実際にはトランス大嫌いですが、トランス好きのお方は何故か多くおります。理由は恐らく放送局の全てが各段にトランスで出し、トランスで受けているからだと思います。要するに “業務用は優秀な物だ !” なのだと思います。しかし、放送局の “トランス出し、トランス受け” は別の理由によるものです。
その理由は “事故があった場合にその段で処理出来る” からです。要するに電子的に事故があった場合に事故があったユニットを交換すればその場で解決的るからなんです。何も音質云々などではありません。それどころかトランスを幾つも段間に使うとそれだけ曖昧な音になって行きます。皆さまもテレビの音は何ともいい加減な音だと思っていると思います。確かにテレビの音はハッキリとしない何ともいい加減な音ですよね。私はその原因はトランスを何個も使っているせいだと思っております。
中には “俺はWEのトランスを1トン持っている” なんて自慢するお人までおります。でも私に言わせれば “それをどうするの ?” なんです。それらは結局は最終的には粗大ごみとして処分に困る存在となってしまうのです。では私は何故トランスが嫌いなのか
?
理由は動作その物が解らない存在だからです。そんな理由で私は現在は基本的には現在でも好きな真空管式アンプは使っておりません。唯一使っているのは写真の6BM8シングル3Wアンプだけです。
使い方はBGMとしてFM放送をかけているだけです。このアンプを作った
理由は真空管保存箱を整理していたら無使用の6BM8が出てきたからに
過ぎません。そこでシャーシー内にトランスを全て収めた小型アンプを
作ってみただけの話です。しかし、実際にはこれ以外に真空パワーアンプ
はいっぱい持っております。理由は以前ほぼ全ての回路構成でどの回路が
本当に優秀なのかを確かめたかたったからです。その結果としては電気的性能、
音質的性能全てに於いて優秀だったのはホワイトパワートロン型でした
現在ではホワイトパワートロンアンプなんて言っても知らないお方が多い
でしょうね。別名を交差型位相反転式アンプとも言います。非常に複雑な
回路構成のプッシュプルアンプです。
さてさて、私としては最終的には現在のパワーIC式パワーアンプで充分
ではないかと思っております。それよりも音質を追及するのであれば
スピーカーに重点を置くべきだと思っております。
長くなりましので次回に続きます
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2024/5/22
2024/5/21
皆さまはMC型とMM型はどちらが先に開発されたと思います ? 私もオーディオ歴約60年になりますがこの論理に過去触れた事がありません。しかし、1920年台には既に電蓄はありました。その電蓄はラジオチューナーは装備されておらずSPレコード再生専用電蓄でした。写真は192製のRCAのエレクトローラです。この電蓄のピックアップは当然ですが古典的なムービングコイル型のMC型カートリッジでした。余談ですがこの電蓄はキャビネットその他をバラバラにして処分してしまいました。理由は何せ聴けたものでは無い粗末その物の音だったからです。要するに残すだけの価値は見出せなっかのです。
さてさて、このピックアップの針圧は想像を絶する重さでした。理由は当時の磁石は磁力が弱く必要な磁力を得るには大きな磁石を使うしかなかったのです。
結果として想像を絶する針圧となった訳てほす。針は当然鉄針です。何とレコードを一回回しただけで針先はダメになってしまいました。
そんな訳でカートリッジはMC型が先に開発されたのです。ではその後は ? 次回に続きます。
2024/5/20 久々の更新です
お久振りです。何と2年振りの更新になりました。正直申しますとその間に色々とありまして私としてもどうにもなりませんでした。と、申しましても身体的な問題ではありませんでしたのでご心配には及びませんがね
!
皆様におかりましてはいかがお過ごしでいましたでしょうか。何事も無ければ良いと思います。
さてさて、私も今年は何と73歳になります。クルマの運転は71歳の年に引退しましたので交通事故の心配はありません。やはり早め早めの行動が肝心だと思います。要するに “転ばぬ先の杖” ですね。オーディオに関しましてもメインシステムの5チャンネル終活を考えまして現在処理を急いでおります。今後は原点に戻る積りでモノラルシステムの構築を模索致しております。
次回からはオーディオの原点を考え直して音の入口のカートリッジに関してもう一度見直してみようと考えております。今後とも宜しくお願い申し上げます。
次回は “MC型 ? それとも MM型?” についてです。
A特性 はグラフに示すような特性です。C特性 の物は市場に無くはありませんが、ほとんど流通していないようです。B特性 の物はほぼ直線で変化します。これをチャンネルディバイダーやフォノイコの増幅率に使用しますとほぼ指数関数の特性となって使い易いのです。
これを A特性 の物にしてしまうと元々A特性は規定がありません。各社各様で作っております。そんな物は使えません。その結果ほぼ直線的に変化する
B特性 の物に限られてしまいます。
16φのボリュームは恐らく某国製だろうと思います。某国の場合は売れる物はいくらでも作ります。しかし、少々売れ行きの悪い物は注文が入っても中々作ろうとしません。恐らくこの手のボリュームは今後とも入って来ないと思います。
よって、私もラインナップを再考せざるを得ないと思います。更に、価格に関しても再考せざるを得ません。
どうしましょ !
2022/8/25 番外編
今回のお話は 「またまた困った !」 についてです。
つい先日まで私が頻繁に使っているロータリー式セレクトスイッチが市場から無くなってしまって困っておりました。この件に関しては現在は何とか解決の途上にあります。よって、それ程困ってはいません。
そんな中今度は何とボリュームの各種が市場から無くなってしまったのです。それも当方の人気機種のフォノイコライザーの a7Ⅱ に使っている物が何処を探しても無いのです。それは主に 5kΩ・50kΩの B特性 の物が無くなってしまったのです。更にこれも人気機種のチャンネルディバイダーに使っている100kオームの B特性 も無くなってしまいました。
これらに関してはいよいよとなればアルプスに特注すれば何とかはなります。しかし、問題は価格です。今まで使っていた16φの物であれば凡そ300円程度で手に入りました。しかし、アルプスの27角のデテントボリュームの場合は数倍の価格になってしまいます。勿論特注扱いですので当たり前と言えば当たり前なのではあります。しかし、かと言ってそれらを全て販売価格に乗っけてしまうとけっこうな価格になります。例えば 3chN の場合は8個も使います。要するに今まではボリュームだけで3000円程度で済んでいたものが今度はボリュームだけで一万円をゆうに超えてしまいます。
そもそもボリュームの特性としては主に3種類あります。オーディオ用としては主に A特性 の物を多用します。これは音量用を目的としているからです。しかし、私の場合は単に音量用として使っている訳ではありません。特にチャンネルディバイダーの場合はカット周波数の可変用として使っております。すると
B特性 に限定せざるを得ません。
この事は我々が重い荷物を背負って歩いているのと同じとお考え下さい。
我々は重い荷物を背負って歩いておりますと他の人から蹴飛ばされたり押されたりしたら最悪の場合は転んだりよろけたりします。ここが最も大切な事です。外部からの影響を受け易い状態なのです。それはノイズとなって現れます。
問題はこれだけでは済みません。この重荷を背負った音声信号を受ける側にも悪い影響を与えます。これは重荷により入力インピーダンスが低い回路の場合には受ける側がへこたれてしまうのです。この事が原因して昔の真空管式アンプの入力インピーダンスである入力のグリッド抵抗は高い値に設定されていたのです。
例えば昔のダイナコもクォードも出力回路はプレートフォロアーでした。その為にパワーアンプの入力インピーダンスは高く設定されていたものでした。この両者はシンプルな回路構成でしたので非常にスッキリとした優れた音質でした。しかし、これらを近年の入力インピーダンスの低いトランジスター式パワーアンプに繋ぐと一気に音質劣化を示すのです。これは機器が悪いのでは無く、使い方を知らない使う側が悪いのです。
このような事を知らないオーディオ評論家と称する連中は自ら無知である事を暴露しているのです。その事が更にエスカレートして接続ケーブルの音質にまで及んでいるのです。
次回は接続ケーブルについてです。プリアンプの音質に関してはその後と云う事になります。
この事は真空管に限らずトランジスターでも FET で結果は同じです。要するに右図で示す R は真空管 Q1 の内部抵抗なのです。ここが最も大切な事です。要するに入力された音声信号は R と云う荷物を背負った音声信号となっているのです。
←
その結果負荷抵抗である R1 との間で ← 点には R1 と 真空管 Q1 との分圧比により真空管 Q1 が増幅したように見える音声信号が発生します。ここが最も大切な部分なんです。要するに 真空管 Q1 により増幅された音声信号は右下に現すような内部抵抗を背負った音声信号となっているのです。
Q1
左図は三極管の増幅回路を示します。音声信号はグリッドに入ります。この時の R3 には電流は基本的に流れません。当然 R3 による電圧降下はありません。この状態の時に音声信号が存在しませんと R3 による電圧変化はありません。この状態をイマジナリーアースと言います。要するに真空管 Q1 のグリッドはゼロボルトで、この状態で音声信号が入力されますと存在するのは入力された音声信号のみです。
R2 には 真空管 Q1 に流れている B電圧 により電圧降下を起こします。当然カソードは +電圧 になります。それがこの回路のバイアス電圧になります。
グリッドには音声信号の交流電圧が加わります。するとカソードから発射された自由電子は振られます。この作用により真空管 Q1 の内部抵抗も振られます。この時に真空管 Q1 の内部抵抗も変化する結果となります。
2022/8/20
それでは以下に出力インピーダンスについて説明します。
←
左図は最も解り易い回路図です。このアンプの入力インピーダンスは → の抵抗がほぼ入力インピーダンスの値と考えて間違いありません。何故なら真空管の場合は内部は基本的に真空です。その真空中にグリッドが置かれております。
グリッドとはその名の通り金網です。その金網に電圧を加える事により負荷抵抗である ← との分圧比で増幅を行います。
参考図の場合の入力インピーダンスは回路図のように 1MΩ です。これは誰でも簡単に理解出来ると思います。しかし、出力インピーダンスとなると理解は難しいと思います。問題はその難解な出力インピーダンスなのです。
出力インピーダンスとは解りやすく説明しますと出力信号に元々回路図には見えない抵抗値を抱えていると云う事なのです。尚更解りませんよね。問題はその多くのお方には理解不能な内部抵抗なのです。しかし、この内部抵抗が現実には大変な厄介な問題を誘発するのです。
次回は内部抵抗による出力インピーダンスについてです。
→
2022/8/11
近年はとてつもなく高価なピンコードがあります。果たしてあれは効果があるのか ? 甚だ疑問です。
多くのオーディオマニアはどこどこのケーブルが良いと聞くとそれらを使いたがる傾向にあるようです。中にはオーディオ評論家と称するお方(ヤツ)は 「オーディオはケーブルから」 なんてバカな事を平然としゃべる実に失礼な人までおります。恐らくメーカーの回し者なのでしょうね。
さてさて、何故接続ケーブルは少なくすべきなのか ? 実際にはそのような事はありません。そのような事を言い出したのは電気の事を知らないバカな評論家と称するペテン師なのです。要するに電気的な事は一切解らないバカなオーディオ評論家が各機器のインピーダンス整合を考えずに単に繋いで音質に問題が発生したのだと思います。その結果自分の無知を棚に上げて接続ケーブルのせいにしてしまったのだと思います。
その結果更に余り勉強しないオーディオマニアはそれを真に受けたのだと思います。悪い噂の連鎖です。
このような話はケーブルに限った事ではありません。悪い伝説の代表的な物は真空管アンプでしょうね。未だにオーディオに関しては真空管に限るべきと思っているお方が非常に多いのが現実です。未だ真空管を神格化してオーディオは真空管に限るなんて正に新興宗教のように信じ込んでいるのです。そのようなお方はこれから申し上げる事には目も向けませんので覗かないで結構です。但し、そのようなお方は今後とも納得の行く音に出会う事は無いと思います。
さてさて、インピーダンスのミスマッチと申しても中々ご理解は頂けないと思います。例えば入力インピーダンスの場合は真空管の場合はグリッド抵抗がそのまま入力インピーダンスと考えて間違いありません。何故ならグリッドはほぼ完全に絶縁された存在だからです。
2022/8/9
またまた久々の更新です。実はしばらくの間お休みを頂いておりました。何せこの歳(71歳)にもなりますと少々長めのお休みを頂きませんと身体も心も疲れが残りましてね。
さてさてアームです。私も長いオーディオ人生の間に色々なタイプのアームを使ってきました。これはまだ若い頃の話しですが、テレビのアンテナのアルミパイプを利用したアームまて゜使った事もありました。これは遊び半分で作ってみただけの話なのではありますが、結果として何ら劣るような事はありませんでした。要するにアームはよっぽどの事が無い限り何を使っても同じと云う事なのだと思います。
しかし、ここで皆様に警告です。それは 「正しく使いなさい」 なんです。これは先日出くわした実際の話しです。某お方に呼ばれてお伺いしました。するとトーレンスの著名なターンテーブルに、これまた著名なアームの乗ったレコードプレーヤーなんです。
しかし、アームを少々いじってみると明らかに針圧オーバーなのです。カートリッジは当然の如く著名な高価な物です。しかし、MC型カートリッジは少々針圧を掛けでも大丈夫とは言え余りにも針圧オーバーなのです。しかし、そのオーナーは何も違和感を感じずに平気で使っているのです。私に言わせればそのようなお方はオーディオを論ずる資格など無いと思います。余りにもズボラです。
私に言わせればそのようなお方はレコード再生は止めてCDや近年の色々なメディアの音源で楽しむべきだと思います。淋しい淋しい余りにもいい加減なオーディオマニアの性だと思います。
さてさて、アームの話はこの程度にしておいて、次は電気的な分野に入りましょう。とは申せ私はオーディオ評論家ではありませんし、更にオーディオコンサルタントでもありません。あくまでも技術やです。よって、各メーカーの機器の話は余りしません。そのような話しをしますとメーカーの回し者のように感じるお方も居られると思いますのでね。私はそんな某氏のような事はしません。あくまでも電気的な事に徹したいと思います。
オーディオ業界は何故か50年、60年前の伝説的な話が未だに信じられている異常な世界だと思っております。その代表的な話がA級アンプ伝説でもあります。あの発端になった話は私は知っておりますが、あの話は極限られた条件の元での話しなのです。しかし、一般のオーディオマニアは全ての条件に当てはめてしまっているのです。要するにオーディオマニアは単純なお方が非常に多いと云う事なのだと思います。
更に、接続ケーブルを減らす為に必要な機器までも省いてしまっているお方が実に多いのです。要するに色々な機器を挿入する事により音楽が楽しく聴けるものを淋しい音で我慢しているお方が実に多いのです。これも淋しい淋しいオーディオマニアの性なんです。
そんな意味で次回は接続ケーブルについてです。
この目的はオーディオマニアの遊び心を狙ったのだと思います。当事のオーディオマニアでもラテラルバランスの意味を知っていたお方は極々一部しか居なかったと私は思います。作った側の技術やに聞けば恐らく正確さを強調すると思います。すると先日のお話のようにエアーマイクロメーターの話しになってしまうのです。要するにスギタルハ・・・ なのです。
この事は何もアームに限った事ではありません。オーディオ機器全てに言える事です。しかし、ほとんどのオーディオマニアは電気の事は解りません。すると例えばアンプの場合ですと 「大きい事は良い事だ」 でバカみたいなハイパワーアンプを躊躇無く自宅の狭い部屋で使うのです。その結果間違いを起こしてスピーカーを飛ばしてしまう結果を招くのです。こくれは悲しい悲しいオーデオマニアの性なんです。
次回はアームに求められる事は ? についてです。
→
左の物は多くのお方はご存知無いと思います。これはラスターのアームです。では、なぜそれ程有名でも無い物をここでご紹介したのか ?
理由は少々変なアームなのです。スタイルは見ての通りS字型アームです。S字型アームの目的は左右のバランスを調整する必要が無いのです。すると当然ラテラルバランス調整ウエイトは不要です。にも関わらずラテラルバランス調整用ウエイト(→)が着いております。
右の写真は皆様お馴染みのオルトフォンのロングアームです。基本的には放送局用です。要するにオーディオマニアが好むプロ用と云うやつです。SME
と異なり付帯装備は何もありません。調整箇所は針圧調整のみです。オーディオマニアとすれば何とも淋しいと言えば淋しさを感じさせてしまうと思います。しかし、これは元々は業務用ですのでそれが当たり前なんです。何せ各放送局の皆様はオーテ゜ィオマニアとは限りません。恐らくほとんどの人が素人同然だと思っております。問題はそこにある事の説明をしましょうね。
皆様は業務用とかプロ用に対しては大変な高性能と大変な信頼性の両者を併せ持った素晴らしい物だと思っているようです。しかし、実際にはそのような事は決してありません。信頼性に関しては確かにその判断は正しいと思います。しかし、性能に関しては決してそんな事はありません。例えばアームに関しては丈夫で壊れなければ良いのです。その為には単純明快が求められます。するとその結果として右のようなスタイルの物になる訳です。私も昔はショートアームでしたがオルトフォンのアームを使っていた頃がありました。確かに針圧調整だけで使い易い物だったと記憶しております。
右の写真は皆様よくご存知の SME3012 です。私も憧れて昔は使っておりました。各付帯装備の調整も楽しさを倍増させてくれたものでした。とは申せ果たしてその調整が正しかったか、或いはいい加減だったかは判りませんでした。
しかし、私は個人的に完成度は非常に高かったと思っております。それを感じさせてくれたのはナイフエッジと云うラジアル方向の支持方式です。ナイフエッジは簡単に言えば単に乗せてるだけなんです。その事で各付帯装備の調整に対して軸受けに負担が掛からないのです。それがユーザーを安心させてくれるのです。
しかし、当事のアームは数千円から一万円程度で買えましたが SME は高かったですね。確か三万円程度だったと記憶しております。最終的に残念だったのはアームリフターのオイルが少々漏れ出した事でした。それさえ無ければほぼ完璧と思わしてくれる逸品だったし、現在もそん判断は間違っていないようです。
2022/7/2
トーンアームについて詳しく語ろうとすると大変な長文となってしまいます。何せ素材から始まり、形状・稼動性能・振動特性等などです。この中のどれか一点を取っても理化学の研究論文に匹敵する事は間違いありません。
それが理由して多くのオーディオマニアはアーム選びに喜びと楽しみを感じのだと思います。私も当然その中の一人である訳です。しかし、何故かオーディオショップ自前のレコードプレーヤーは大変にいい加減な物が多く驚かされます。何せアームの取り付け位置はいい加減・針圧調整はバラバラ・その他付帯装備品の調整はでたらめと言ったところでしょうか。それでも音が出てしまうから質(タチ)が悪いと言えばそうなんです。
それに対してその昔の各メーカーから発売されていたそれらは確りとしていたものでした。とは申せ使い方や設置位置などにより下手をするとハウリングは当たり前に出たものでした。
そんな理由でこのページではそこまで深入りはしません。一般的な内容に留めておきます。要するに要点のみと言ったところでしょうか。
オイルダンパーアームは決して優秀な動作をする物ではありません。それは先ほど申し上げましたように、アームは何を使っても結果として音質にはほとんど影響は与えないようです。
とは申せオーディオマニアの拘りとして昔からアーム選びには楽しみを感じます。当然私も以前はオルトフォンもSMEも使っていた時代がありました。確かにアーム選びは楽しかった覚えがあります。
と、言う私も今の時代にオイルダンパーアームを選んだ理由はアーム選びに楽しさを感じたからである訳です。
次回に続きます。