写真は6B4Gによるトランス結合PPアンプです。

幅は450m/mに及ぶ堂々たる姿のアンプです。まだ
私の所蔵品として残しております。位相反転段は左
の4本の6Z-DH3Aによる交差型位相反転回路式です。
ドライバー管は6N7です。パワー回路のドライバーは
タムラ製のインターステージトランすです。何故こんな
厄介で難しいアンプを作ったかと申しますと単に作って
みたかっただけです。勿論その他にトランス結合回路
の音質も試してみたかった事もあります。でっ、結果は ?
試すまでの事はありませんでしたね。

 私の本音はトランス結合の性能の悪さを確認したかっ
た事もあります。しかし、実際にはそれ程の性能の悪さは
ありませんでした。音質的にも可もなく不可も無くと云った
物でした。ひょっとしたら非常に高価なタムラの効果もあっ
たのかも知れません。しかし、各メーカーはこんなにバカ
バカシイアンプは製品として作らないと思います。単に
個人の楽しみでしかありませんね。




 さてここで考えてみましょう。それはインターステージトランスについてです。例えばPP用のインターステージトランスの場合は二次側の巻き線を各々独立させておけば使い方によって位相反転回路は不要になります。しかし、オーディオメーカーの技術やは何故かそのような異端的な事はやりません。それは何もトランスに限った事ではありません。例えばアナログ回路の場合は加減乗除全て出来ます。しかし、オーディオメーカーの技術やは乗算しかやりません。要するに全て掛け算だけなんです。私の場合は物によって加減乗除全て行います。例えば超高低域ブースターの場合は足し算です。ゲインコントローラーは割り算です。出来るのであれば何でも使うべきなんです。

 これは私からの技術やに対するアドバイスでした。

次回は シンプルイズベストについてです。

2024/6/19

 昔から言われている “シンプル イズ ベスト” さて、その本当の意味は ?

 実際には多くのお方が本当の意味を取り違えてるようです。ではその本当の意味は ?

 多くのお方がプリアンプのツマミは入力セレクター・ボリュームのみの簡単な構成と考えているようです。しかし、実際には違います。ほとんどのお方は記憶が無いと思いますが、50数年前の事ですが ジュリアス クワトレ と云うアメリカのオーディオ機器メーカーが極々シンプルなプリアンプを発売しました。その回路の内容はFET2段によりそのままソースフォロアーに依る出力させると云う簡単な物でした。そしてその音は非常に素直で清々しい音だったのです。しかし、その値段は確か30万円程度だったと記憶しております。当然の如くあまり売れずに撤退してしまいました。しかし、これが正に “シンプル イズ ベスト” だったと私は思います。

 当時の事だったと思いますが “スピーカーも鳴らせるプリアンプ” と云うキャッチフレーズのプリアンプを売り出した我が国のメーカーがありました。私に言わせれば “何の意味があるの ?” なんです。そもそもプリアンプの場合は負荷としてパワーアンプの信号受け取りインピーダンスを満足していればそれ以上は無意味です。要するに負荷として10kオーム程度あればそれ以上の必要はありません。例えばスピーカーも鳴らせると云う事は負荷として一桁のインピーダンスにも対応すると云う事です。しかし、その為に出力回路に更に無駄なSEPP回路を設ける形になります。これぞ “無駄の象徴” です。この場合はいくら シンプル イズ ベスト とは言え例え入力セレクターとボリュームしかパネル上には無いとは言え言語道断の シンプル イズ゜ ベスト なのです。

 やはり世の中は理屈で考えるべきだと思います。しかし、私は我がオヤジに “理屈で考えるのはバカと言うんだ” と言われ否定された事があります。我がオヤジは私には “反面教師” だったのでしょうね。

 次回は シンプル イズ ベスト に絡んだ話として インピーダンス整合 についてです。


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余談ですが  No.26    番外編の続きです