デジタルデーターとは自然界の現象、それは全宇宙の全ての現象はアナログなのに対して二進法のデジタル量に変換したデーターの事です。しかし、音声信号を拾い集めるマイクの場合はデシタルと云う訳には行きません。恐らく今後ともアナログ式マイクは無くならないと思います。更にマイクで拾った音声信号は極小信号ですのでアナログ式のマイクアンプも無くならないと思います。
一昔前は衛星放送の時間差を電波の速さのせいにしておりました。しかし、電波はそんなに遅いものではありません。私は最初からそのような意味で反旗をひるがえしておりました。あれはA/D変換、及びD/A変換の変換時間だとね。
そこでここでちょっぴりだけ道草をしますね。それは時間差が発生する理由についてです。
アナログ信号に関しては空気の伝播速度と自由電子の速度が時間差として発生します。しかし、我々普通の人間の場合はその時間差は余り感じません。もし、感じているとしたら雷の稲光と落雷音程度だと思います。しかし、現在は国内のLIVE放送の場合でも時間差が発生しています。原因は衛星放送と同じです。A/D変換、D/A変換の時間です。
アナログ放送の場合は搬送波に乗せた一つの信号だけです。しかし、デジタル放送の場合は搬送波に幾つもの同じデーターを乗せます。理由は拾い損ないや障害電波がありますとその部分が空白になってしまうからです。そこでデジタル放送の場合は短時間の間に同じデーターを幾つも流します。その時に例えば十個中七個が同じデーターだったとした場合に、そのデーターが正しいとしてアナログ信号に変換します。それが結果として時間差となります。
さてさて、私は電波やではありませんのでそれ以上の事は知りません。しかし、例えばCDの場合のようにデレビ放送でもマルチビットで放送していると思います。するとそのパルスはCDと同じ44.1kHzか?
いやいやそれは間違いです。何せマルチビットです。専門的には梯子段式とか云うそうです。するとその結果として数mHzから数十mHzになるのでは?
デジタルデーターと言えども放送局の場合は処理内容により各ステージに分かれていると思います。するとアナログ式の場合はその各ステージを伝播する為にトランスを使う訳です。しかし、デジタル式の場合は上述のようにほぼ高周波と呼べるような周波数になります。するとラジオのように IFT で伝播するのか? はたまた超高速フォトカプラで?
いやいや、専門外のお話は止めましょう。恥じかきの元になりますからね。
草道が少々過ぎたようです。そこで次回は “一般家庭でのバランス伝送は?” にしましょうね。
左の回路は放送局の信号伝送方法です。バランス伝送の目的は大切な事は二つあります。一つはバランス回路にする事により外乱ノイズを防止する事です。更にトランスの送受信により事故などの発生時に一つのステージの基板を交換するだけで済ませる事です。
このように言いますと “なるほど !” なんて皆様は納得してしまうと思います。しかし、考えてみて下さい。今やデジタル時代です。伝送とは言っても送り出すのはデジタルデーターです。デジタルデーターのパルスにトランスが追い付いて行けるか?
行けませんよね。
2018/4/6
徒然なんですが今回はバランス伝送とアンバランス伝送にしましょうね。
多くのオーディオマニアにとって出発点は小型ユニットによる単発システムだったと思います。そのような意味で迷ったら原点に戻れで時には出発点に戻ってみるのも決して無駄では無いと思います。そのような意味で写真の P610 は非常に優秀なユニットだと思います。特に恐らく最終製作だろうと思われるメモリアルのエッジはフェルトのようです。劣化しません。長く使えるユニットだと思います。
もう一つの優秀ユニットは JBL LE8T だと思います。LE8T はある意味 610 より優秀だと思います。それは艶っぽい音を放ってくれるからです。しかし、610 は官能的な音に対して LE8T は落ち着いた音が魅力なのだと思います。要するに大人の音なのです。皆様も一度原点に戻ってみると新たな発見を見出すかも知れませんよ。
以後は “オーディオ徒然” になるかも知れません。
とは申せ実際にはとんでもない妙な物を使っております。それは写真の ダイアーン P610A です。これは何も改造しようと思って改造した訳ではありません。単にエッジがボロボロになり面白半分にエッジレスに改造しただけの話しです。しかし、これを平面バッフルに取り付けた時の音は素晴らしいのです。
赤い部分はコーン紙の一部ですので当然コーン紙はその分重くなっています。更に当然その分 fo は下がっております。しかし、コーン紙その物はオリジナルです。当然基本的な音はオリジナルに近い音です。
しかし、欠点もあります。何せエッジがありませんので音量はそれ程上げられません。しかし、それにはもう一つ原因があります。それは16cmユニットにも関わらず超低域ブースターを入れている事によるコーンの大きな前後運動です。
ここで私かの再度のワンポイントアドバイスです。それは “妙な物は使うな !” です。オーディオマニアは何故かとかく妙な物を使いたがるクセがあるようです。恐らく発する音への期待感からだと思います。勿論私も以前はそのような期待感から色々な物を試して来ました。しかし、その期待はことごとく裏切られ結局は普通の物に叶う物は無いとの結論に達しました。
確かに特性は改善されたようです。しかし、まだまだ足りません。そこで私の場合はメインシステムに入れている 075 はローカット14kHz、サブシステムの 2405 は10kHzのローカットでの使用です。
これでシャカシャカと鳴るいまいましい音から逃れております。あのシャカシャカとやかましく鳴る音は聞き辛いですよね。
2018/3/21
実はここしばらく パワード フォノイコライザー の試作を行っておりました。ディバイスはLM1876です。このパワーICは位相特性が抜群に優秀なのです。矩形波を入れてもリンギングは全く観られません。リンギングはパワーアンプの位相のずれを意味します。しかし、それが全く観られないと云う事は位相修正がほぼ完璧に成されている事を意味します。
そこで可聴域全域にフィードバックを掛けるフォノイコライザーが出来るのでは? と思っての試作でした。しかし、結果は大失敗。超高域で発振してしまうのです。そこで次なる挑戦は CRNF型フォノイコライザー の開発です。
CRNF 型とはCR型で高域のロールオフを行います。更にNF型でターンオーバーを行う回路です。するとフィードバックはそれ程深く掛ける必要がありません。すると超高域の発振はしないのではないか? なんです。
やはりパワー回路で余り深いフィードバックを掛けるのは少々無理があるのかも知れません。
さてさて、トゥーイーターです。私は過去色々なトゥーイーターを試して来ました。その結果の現在の答えなのですが、トゥーイーターはやはりホーン型に叶う物は無いようです。しかし、ここで過去何回も申し上げましたが “何を使っているか? ではなく、どのように使っているか? なのだと思います。私の場合はトゥーイーターは14kHzでローカットして使っています。この使い方の目的はトゥーイーターの fo 近辺の盛り上がり特性を殺してしまう目的があるからです。
トゥーイーターと言えども質量が存在する物であれば必ず共振周波数を持ちます。それから逃れるには何らかの策を講じる必要があります。私の場合はその策に高い周波数でローカットをしてしまう策を採用しました。ひょっとすると fo 近辺の周波数でネットワークで何とかなるかも知れません。しかし、その為には大変な事に繋がりますので私はあえてやる事はしません。
その昔全て金属製の振動版を使ったスピーカーシステムがありました。金属の場合は鋭い共振特性を示します。そこでそのメーカーはネットワークに共振止めの回路を入れていたようです。その結果非常に複雑なネットワークになっておりました。
さてさて、私はメインシステム及びサブシステムには JBL 2405 と 075 を使っております。あの悪名高き 075 です。JBL は 075 の欠点は知っていたようです。その欠点とは fo 近辺の大きな盛り上がり特性です。そこで
075 のホーンにエクスポネンシャルの邪魔をするようにホーンの両側にウイングを付けました。それが 2405 です。
写真がそれです。中古品で宜しければお世話します。とは申せ私が所蔵している訳ではありません。知人が相当数所蔵しております。
EL156は頑張れば150ワット出せるパワー管です。しかし、SX-68に使われていたパワーアンプの出力トランスは意外と小さな物でした。理由はカッティングマシンは逆RIAA特性での出力です。要するに低域の出力は小さいのです。よって、巨大な出力トランスは無用なのです。
SX-68の写真を探したのですが残念ながら見付かりませんでした。
話がトゥーイーターから相当に外れたようです。お許し下さい。何せこのページは余談ですのでね !
次回は私のトゥーイーターに対する最終思考の予定です。
さてさて、近年はほとんど見掛けなくなったレコードのカッティングマシンです。カッティングマシンのパワーアンプには少々大きめのパワーアンプが使われているようです。その昔の話しですがビートルズの録音ではアビーロードスタジオが多く使われていたようです。そのスタジオの前の横断歩道を四人のメンバーが渡ってる写真は有名です。
そのスタジオの録音マシンがノイマンSX-68でした。そこに使われていたパワーアンプのバワー管がテレフンケンのEL156でした。
それまで知名度はほとんど無いEL156でした。
しかし、レコード愛好家はレコードの場合は20kHzを超えてもその上の周波数まで録音されていると言います。確かにオシロスコープやその他の測定器で調べると信号が出ているようです。しかし、私は “それはノイズなのでは?” と、そのように思っております。
と、ここまで申し上げますと基も子もありません。何故なら “16cm一発で良いのでは?” になってしまうからです。しかし、実際にはそうは行きません。何故なら我々オーディオマニアは10数キロヘルツを充分に再生して、その時の高域の裾野の音が高域再生の重要な鍵になるからです。例えばトップシンバルの再生音です。ほとんどのシステムはカンカンカンと表現出来る音で再生します。しかし、現実のトップシンバルの発する音はチンチンチンで表現される音を発しているからです。
皆様も生音の発する鋭い音とオーディオシステムの発する音の差は充分に理解されていると思います。そこで “この差は何なんだ?” と考えるべきだと私は思っております。しかし、ここでもまたまた問題が発生します。それはインスタルメンタル曲の場合はトップシンバルの音らしく聞こえるように調整出来ます。しかし、ボーカル曲になりますとサ行の声が鋭くなり過ぎてしまうのです。そこで仕方がありませんので中庸の道を選ばずを得なくなります。
“たかがオーディオ、されどオーディオ” なんですね。それがこだわりなんですね。そのこだわりが無くなってしまったらオーディオに限らず全ては下らない物になってしまいますよね。
例えば左のグラフはダイアトーンP610A(改)の周波数特性です。上は無修正特性です。下は当方の超低域ブースターで補正した周波数特性です。平均レベルに対して30Hzでも-8dBで再生しております。では、高域は?
14kHzで-1dBです。充分な再生特性をしていると思います。と、申しますのはレコードは高域の録音はせいぜい10kHz程度なのでは? と、思っているからです。
2018/3/17
ここで私の以前からの疑問です。それはレコードは果たしてどこまでの高域が録音されているか? です。
右はレコードカッターの構造図です。一般的なMCカートリッジとほぼ同じです。カートリッジの場合は針先の動きをコイルに伝え発電します。レコードカッターの場合はその逆でコイルに信号を与えて針先を駆動します。問題はその時のワークです。暖めてあるとは云え相手は塩ビです。その時に例えば20kHzの信号に正しく動作するか? です。
多くのオーディオマニアはCDは22.5kHzまで録音されていると言います。しかし、現実としては20kHzとなりますと正しい波形は入っていないようでCDRに20kHzを録音してオシロスコープで観ると波形は相当に崩れております。増してやレコードです。私は20kHzなど録音されていないと思っております。
ここで私からの提案です。それはレコードを専門に聴いているお方の場合は低域の帯域は少々我慢すれば2チャンネルマルチシステムで充分なのでは? なんです。例えば16cmユニットであっても高域に1インチドライバーを使えば充分に満足の行く再生が可能だと思っております。
これは私の自家用の075です。検索したら何故か私の自家用の075がヒット。盗用されたようです。
使ったアンプは壊れても良い安物の10ワットのパワーアンプです。鳴るのです。理屈からすればパワーアンプは壊れてしまう筈です。何せリボンのインピーダンスは1オームに満ちません。その抵抗値になりますとテスターも許容誤差に入ってしまい正確には判りません。しかし、実際には一般家庭では問題なく鳴るようです。
更に音質もか細い音では無くなり実在感も増しました。そこで私が使っているナショセミのパワーICのパワーアンプに繋いでみました。何せナショセミのパワーICはプロテクター内臓です。そのプロテクターが働いても何もしないで自己復帰する優れものなのです。
リボン型のトゥーイーターは更に実在感が増しました。しかし、やはり駄目なんです。リボン型トゥーイーターは比較的低い次元で落第のようです。
ここでワンポイントアドバイスです。リボン型トゥーイーターはトランスを外しても鳴ると言っても既存のネットワーク式スピーカーシステムでは恐らく鳴りません。理由はネットワークはそのスピーカーシステムのインピーダンスで作られております。そこにインピーダンスの極端に低いリボン直結ではネットワークの定数から大きく外れてしまいます。くれぐれもお気をつけ下さい。
さてさて、リボン型トゥーイーターは私が試した範囲では何を使っても基本的には音質は変わらないようです。確かに能率は個々に違いはあります。しかし、そんな事はマルチチャンネルシステムの場合は問題はありません。しかし、音質的に何とも力感も実在感も足りませんので私は使いません。やはり各楽器は実在感がありませんとね。
そのような意味では某メーカーのセラミック式トゥーイーターも同じ事が言えます。確かに極々近い位置で聞くと音は聞こえます。しかし、リスニングポジションですと音は何も聞こえません。音が聞こえなかったらスピーカーとは言えません。
そこでマルチチャンネルシステムに入れてみました。確かに音は聞こえます。しかし、それよりも熱としてエネルギーが使われているようでトゥーイーター本体が暖かくなります。オーディオ用パワーアンプはヒーター用のパワーアンプではありませんので私は使いません。やはりスピーカーは音が出ませんとね
!
次回に続きます。
写真は私が所蔵しているリボン型トゥーイーターです。相当に以前に手に入れた既製品から取り外した物です。
リボン型トゥーイーターの物理的性能は抜群です。最初に使ったのはデッカ・ケリーの物でした。しかし、それは借り物でしたので写真の物を手に入れました。まだ当時はヤフオクはありませんでしたので記憶にありませんが何処かで手に入れたのだと思います。さて、その音質です。
確かに優秀な音ではありました。しかし、何とも実在感に不満が残るのです。そこで私が大嫌いなトランスを外して繋いでみました。で、結果は?
全く利かず ! でした。そこで次は直流500ボルトで死刑にしてやろうとそのような装置をつくりました。しかし、ヤツラは500ボルトでも死なないのです。装置の横に置いてあった花瓶は倒れておりました。引っ掛かったのです。しかし、 “ネズミは何処に?” なのであります。
そうしている間にヤツラにとって我が家は棲み辛いようで居なくなってしまいました。今年は同じ金町の駅前に再度の再開発で20階のビルが建つそうです。その場所にも古い建てやがいっぱいあります。今度は来ない事を願っております。
さてさて、セラミック式のトゥーイーターです。実はインピーダンスが非常に低いのです。確か0.4オーム程度だったと思います。そこで四個直列に繋いで鳴らしました。近年のパワーアンプはその程度のインピーダンスでもしっかりとドライブします。そこで皆様に耳寄りなお話です。それはリボン型トゥーイーターについてです。
これらはスピーカーシステムではありません。単に物置に置いておくといつの間にやら壊れたり無くなったりするものですから箱に入れて保存しているだけです。
このセラミック式トゥーイーターは実はオーディオ用に買った訳ではありません。本当の目的はネズミ退治用に20kHzの高音で逃げ出すであろうと買った物です。
実は数年前に我が金町の駅前の再開発で40階建ての複合ビルが出来ました。その時にその場所にあった古い家屋から大量のネズミが逃げ出したのです。その一部が我が家に棲み付いてしまったのです。
そこで先ずは光電管を使った方法のネズミ捕獲機を作りました。しかし、囮の餌までは食べるのですが目的の餌は食べないのです。敵も然る者なんです。
そこでネズミの嫌がる高音で追い出してやろうと買った物です。確かに20kHzまで正確に再生しました。で、結果は?
↑
↑
↓
↓ これら四個はコーン型トゥーイーターです。
↑ はセラミック式のホーントゥーイーターです。
2018/3/7
いよいよ最後のトゥーイーターについでです。
写真上は少々懐かしい感じの昔々のスタジオモニターに使われていたコーン型トゥーイーターです。実は私は現在もしあるものであればこのトゥーイーターを全コーン型スピーカーシステムのミッドハイとして使いたいと考えております。とは申せやはりコーン型は少々低い次元で限界があります。よって、ミッドハイ用として使いたいと考えている訳です。
しかし、先日某オーディオショップで尋ねてみたのですが、最近はあってもコーンに問題がある物が多いとの事でした。やはり私の手元にある物を使うしかないようです。
ドームトゥーイーターはオークションで多く出品されておりますので入手は楽だと思います。5チャンネルマルチシステムに挑戦しようとするお方には適していると思います。使い方は数千Hzから10kHzまでですのでこれをお守り下さい。
ドーム型意外には勿論小型のホーンは有効です。勿論1inchドライバーです。開口サイズは一辺10cm程度あれば充分です。ホーンのサイズは昔から色々と言われておりました。その昔はホーンの一辺の長さが再生最低周波数を意味すると言われておりました。すると私が使っている JBL2350ホーン は一辺約700m/mです。これを計算しますと約500Hzとなります。確かに測定しますと500Hzまで問題なく再生します。恐らく昔のホーンのサイズに対する考え方は当たっていたのだと思います。私の場合は 2350 で400Hzまで使っておりますが全く問題はありません。
ここでちょっぴり寄り道です。それはスピーカーの許容入力についてです。例えば
___Hz(-12dB/oct) 100w
と云う内容のトゥーイーターがあったとします。すると多くのオーディオマニアは表示されたパワーまで入ると考えます。しかし、実際には違います。実際には表示された条件で使った場合にそのスピーカーシステムに入れられる最大入力であると云う意味です。すると実際にトゥーイーターにのみに入れられる最大入力はその十数分の一程度であると考えなくてはいけません。
例えばトゥーイーターに100ワット程度のパワーアンプを繋いで、もしアースが浮くような事故があればトゥーイーターは飛びます。間違いなく飛びます。しかし、実際にそれ以上のパワーアンプを使っているお方が非常に多いのです。理由は
“大きい事は良い事だ !” なんです。
多くのお方に実際に尋ねてみますとそのような事故を経験してスピーカーユニットを飛ばしているお方が多いのです。しかし、本人は恥ずかしいものだから言いません。その気持も解りますがね。
次回は今回の続きのような内容でトゥーイーターについてです。
左に示すグラフのようにです。
これは専用に作られた物は当方の SA だけだと思います。しかし、一般のトーンコンロールを利用してもこの特性は実現出来ます。とは申せ多くのオーディオマニアはともかくトーンコントロールは嫌いです。更に、トーンコンロールを搭載したアンプ類の販売も非常に限られております。実際には出来の悪いソフトをそれなりに加工して聞く為には非常に便利な物なのですがね
!
ミッドハイ帯域に使うには私は使った経験はありませんがハードドームトゥーイーターが優秀な結果になると思っております。元々ドームトイーターはトゥーイーターとしては問題があるようでどれを取っても高域に不足が伴うようです。しかし、品種が非常に多いのは恐らく製造コストが安いからだと思っております。何せ削るのに厄介なホーンはありません。そのように考えますと製造コストは恐らくホーン型の半分程度では? と、思っております。
しかし、私のように元々のトゥーイーターをミッドハイ用として使えば反応の良い優秀な音を再生するのでは? と、思っております。
~10kHz
ミッドハイは5チャンネルの場合は4k~5kHzでローカットします。理由はその下の帯域の2inchドライバーがその周波数を超えますと分割振動を始めるからです。分割振動を始めますとうるさい音になります。要するに耳障りな音です。しかし、何故か2inchドライバーで2wayを組んだスピーカーシステムが多いのです。ひょっとして音が判らないのでは? 或いはバン・ゲルダー録音やウイルキンソン録音の中音の塊のような音を好む方々はそのように言っているのかも知れません。私はあの音は嫌いです。何を聞いてもカンカンと耳障りな音にしか聞こえません。
ミッドハイ帯域の音は各楽器の輪郭を表現する帯域です。これを更に強調する為には少々テクニックを使うと更に効果的になります。それは+6dB/octで傾き角を持たせて再生するのです。
2018/2/24
前回に引き続きいよいよミッドハイに移りましょう。
ミッドハイに使えるユニットは色々とあります。とは申せ私の場合は現在は少々大きめのホーントゥーイーターを使っております。写真は私が使っているフォステックスの300Hです。
元々はトゥーイーターとして販売されていた物です。しかし、恐らくトゥーイーターとしては評判が悪かったのだと思います。最終的には100セットに満たない販売で生産終了となってしまいました。
確かにトゥーイーターとしては少々問題ありの品物でした。しかし、ミッドハイ用としては大変に満足の行くユニットなんです。非常に素晴らしい音質と性能を示します。
現在このユニットを求めるのは少々難しいのでは? と思います。私の場合は幸いにも知人が某オーディオショップにあるのを見付けてくれました。
写真の映りが少々悪いようです。我が家は南向きなものですから真昼の時はどうしても逆光になってしまいます。ご容赦下さい。
我が家には色々な果物の木があります。元々は実は実の成らない木ばかりでした。それをほとんど果物の木に植え替えた犯人は私です。
私のオヤジは何故か実の成らない木ばかり植えておりました。でもね、花も咲かない、勿論実も成らない木など面白くも可笑しくもありませんよね。そこでオヤジが世を去ったのを機会に私がほとんどの木を抜いてその代わりに果物の木に植え替えてしまいました。天に召されたオヤジには “失礼
!” です。
この他にも色々とあるのですがそれらは今は既に実を採って隣近所に配ってしまいました。中でも一番喜ばれるのが渋柿を樽抜きで甘くした柿ですかね。
お店で売っている樽抜き柿は実は本当の樽抜き柿ではありません。あれはほとんどが炭酸ガスで無理やり渋を抜いたガス抜き柿なんです。
柿渋は実は空気に触れさせないと取りあえず渋は抜けます。温泉地に行きますと温泉に漬けて渋を抜いてしまいます。一晩で取りあえず渋は抜けます。しかし、ちっとも甘くないのです。本当の樽抜き柿の作り方はアルコールガスで抜くのが本当の樽抜き柿なんです。その代り約10日間は必要です。本当は一週間で抜けるようですが、我が家では安全を考えて10日間置いておきます。何せ隣近所に配って渋かったら申し訳ありませんからね。では、何故お店の柿はガス抜き柿なのか?
理由は本当の樽抜き柿は日持ちが悪いのです。数日で痛んでしまいます。それじゃあ商売になりませんからね。
グレープフルーツは絞ってお酒割りにすると酸っぱさが和らいで美味しく飲めます。焼酎でも良いのかもしれませんが焼酎は甘くありません。その点お酒の場合は元々甘いですのでね、良い飲み心地になります。
このグレープ゜フルーツも親しいお方達にお配りしております。何せグレープフルーツはいっぱい実るのです。とてもとても我が家だけでは消費出来ません。
デコポンは我が家には実は二本植わっております。もう一本のデコポンは去年多くの実を付けました。するとやはり一年おきのようで今年はあまり実をつけませんでした。
デコポンは採ってしばらく日陰の暗所に置いておく必要がありそうで、収穫したばかりですと実は硬く更に酸っぱいのです。みかんもしばらくムロに置いておいてから出荷するそうです。
柑橘類は東京のような気候でもとりあえず実は成ります。しかし、グレープフルーツやデコポンのような柑橘類は寒暖差の比較的狭い地方で作った場合は酸っぱさが付いて廻ります。これは仕方がないのでしょうね。
実はこれらの類を植える時に苗屋さんに尋ねてみました。 “東京でも成りますか ?” すると北風が直接当たらなければ大丈夫との事でした。確かに真冬でもコモなど掛けなくても苗は枯れません。しかし、酸っぱい
!
最近の果物の苗は多くの物が2年もすれば実が成ります。皆様も試してみられては?
今回はほんの一服でした。
デコポン
グレープフルーツ
2018/2/12 ちょっと一服
我が家のグレープフルーツとデコポンです。
それは反応の良い音を求めた結果の失敗でした。ミッドにハードドームスコーカーを入れたのです。それは写真の物です。75m/mのベリリウムユニットです。確かに反応は素晴らしいものがありました。これはこれで大変に意味のある音ではありました。しかし、還暦過ぎのオジンの耳には少々きつ過ぎました。要するに “過ぎたるは尚及ばざるが如し” だったんですね。
ハードドームユニットは非常に反応の良い優秀な音だと思います。しかし、問題もあります。それは再生帯域が少々狭い事です。もし、素晴らしく反応の良い音をドーム型ユニットで求めるのであれば6チャンネルマルチチャンネルシステムにならざるを得ません。やはりドーム型ユニットの周波数特性の再生範囲は余りにも狭いと言わざるを得ません。
次回に続きます。
更に考えてみれば当たり前の事なのですが、再生帯域は400~4kHzです。これは普通に考えれば700~10kHz程度に設定すると思います。しかし、その帯域にしますと妙にうるさい音になります。すると多くのお方はデッドニングを考えます。しかし、デッドニングを施しますと音までデッドニングされてしまいます。要するに淋しい音になってしまうのです。やはり各楽器の放つ音は華々しく鳴って欲しいですよね。バイアスの掛け方はいずれご紹介しましょうね。
ではこのホーンで10kHzまで再生させますと何故うるさい音になるのか? 原因はドライバーのダイアフラムの分割振動とホーンの喉元の振動です。元々2350
ホーンはPA(バシフィックアドレス)用です。PAの場合は大きな音で遠くまで響かせるのが基本的な目的です。すると当然音質など蚊帳の外です。元々基本的にPA用のユニットなど一般家庭のオーディオルームに入れる事自体が間違いです。もし、どうしても入れたいのであればそれなりの処理が必要なのです。
私の場合はたまたま手に入ったものだから使っているだけの話しです。しかし、最初は少々うるさい音に悩まされました。そのうるさい音を何とか工夫して納得行く音に仕上げる事も楽しい事ではあります。これぞオーディオの醍醐味なのでは? とも思っております。
そこで失敗しないマルチチャネルシステムの作り方として私は3チャンネルマルチチャンネルシステムをお勧めしているのです。すると多くのお方は38cmウーハーに2インチドライバー+大型ホーンにホーントゥーイーターと云う当たり前な事を考えます。しかし、この組み合わせは決して優秀な音にはなりません。何故ならコーン型ウーハーと金属製のダイアフラムの音質が余りにも違い過ぎるからです。要するに違和感のある音になってしまいます。
このような説明を念頭に置いて市販の同様のマルチウェイシステムの音を聞いてみて下さい。何とも納得行かないチグハグな音に聞こえる筈です。ではコーン型ウーハー+ドームスコーカー+トゥーイーターの組み合わせでは?
結果は上述と同じです。もし、鋭く響き華々しい音を求めるのであればそれなりの組み立て方があります。逆に耳に優しく響く音を求めるのであればそれなりの組み立て方があります。やはり何事も論理の積み重ねなのだと思います。
そこで私の失敗談をご紹介しましょう。
↑
左の写真は私のメインシステムの5チャンネルマルチチャンネルシステムです。しかし、ここに至るには50数年の過去の経験と失敗の積み重ねがありました。例えばクロス周波数にしても安易に決めますと決して良い結果とはなりません。
更に音質を追求した結果が右の写真です。これはガウスHF4000+ジムラン2350です。しかし、単にこの両者を組み合わせても少々うるさい音で決して優秀な音などてせはありません。実際には更に優秀な音にする為に ↑ でバイアスを掛けております。これらが技なのです。
2018/2/11
今回からしばらくの間マルチチャンネルシステム作りの決めどこについてにしましょう。
多くのオーディオマニアは最終的なシステムはマルチチャンネルシステムであると思います。しかし、ここで少々皆様を挫折させるお言葉です。
“安易に始めると失敗します”
です。理由は多くのお方はマルチチャンネルシステムにすると一気に音質が上がると思っているからです。更に妙なこだわりや思い込みがあるからです。マルチチャンネルシステムにしても決して優秀な音などにはなりません。そこには絶妙な技が必要なのです。そこでマルチチャンネルシステムの事始についてです。
“先ずは持っているユニットで可能なシステムを作ってみる”
なんです。とは申せ少々小金を持っているお方は最初から2インチドライバーを欲しがります。しかし、2インチドライバーを使いこなすにはそれなりの技や技術が必要です。
ここで ドキ ! っとするお話をしましょう。オーディオマニアの中には少々変わった妙なユニットを好むお方が居られます。変わったユニットとは具体的には申しません。改めて言わなくてもどのような物を言っているのかお解かりになると思いますのでね。要するに意外性を求めるお方です。
しかし、結果はあまり変わらなかったり、妙にクセっぽい音がする結果となり私は勧めません。写真のシステムもミッドのユニットは極々当たり前な JBL LE8TH です。何でこのようなユニットを使ったかと申しますと “当たり前な音であり、更に優秀なユニット” だからです。結果として当たり前な音です。
しかし、これが大切なのです。何故なら “当たり前の音は飽きない音” なのです。例えば私が優秀なシステムとして紹介したオイロダインもパトリシアン800も当たり前な音なのです。しかし、優秀な音なのです。多くのオーディオマニアを納得させる音なのです。当たり前の音であるにも関わらず優秀な音なのです。
って事は一般的な多くのスピーカーシステムの音は駄目な音なのか? 駄目な音とは申しません。しかし、納得出来ない音であると私は思っております。そこでマルチチャンネルシステムに走った事に繋がるのです。
次回に続きます。
ご覧のようにこのウーハーは元々きゃしゃなユニットです。これが味噌なんです。と、申しますのはきゃしゃなユニットは制動力に問題があります。するとその効果で制動力があまりありませんのでオーバーシュートが多くなります。すると聞こえ方が豊かに聞こえるのです。要するに低域の量感が増す方向に進みます。要するにオーディオマニア好みの音になるのです。そこに更に超低域ブースターで低域をブーストする事により充分な低域再生が可能となります。
要するに私のシステムはコントロールオーディオであり、更に理論オーディオなのです。
2018/2/9
前回は少々過激な発言でした。とは、申せほとんど全て当たっていると思います。何せ写真のシステムが30Hzまでほぼフラットに再生しているとは思えませんよね。
このウーハーの改造写真を撮っておけば良かったのですが残念です。正直申し上げますとこのウーハーは何もイコライジングしないでそのまま使えばミッドバス用としか使えません。しかし、元々ダンパーもエッジも充分な可動域を持っておりますのでイコライジングしてウーハーとして使えるのです。ピュアオーディオ推進派に言わせれば “何と馬鹿な事を
!” と言うでしょうね。
↑
↑
周波数特性グラフは写真の ↑ の物です。平均音圧に対して30Hzまでほぼフラットに再生しております。勿論エンクロージャーはありません。12m/m厚のラーチです。ウーハーは私が適当に張り替えた30cmユニットです。それでもコントロール次第でここまで再生するのです。それも平面バッフルですので妙な共振音は全くありません。これぞコントロールオーディオの成せる技なのです。
しかし、多くのオーディオマニアは “オーディオは理論では無い !” なんて理想論を振り回すのです。それはオーディオ評論家と称するペテン氏が語る言葉であって一般の真面目なオーディオマニアが口にする言葉ではありません。
更にオーディオ評論家と称する多くのペテン氏は “エフェクターは位相がずれる” なんて本人は全く理屈が解っていないもっともらしい言葉でごまかすのです。私に言わせれば “それではフォノイコライザーはどう理解するのか?” と言いたいです。何せフォノイコライザーは可聴域全域に渡ってイコライジングしているのです。やはりオーディオ評論家と称するペテン氏は解っていないのです。全く解っていないのです。
パトリシアン800の周波数特性は残念ながら見付かりませんでした。しかし、恐らくそれ程広帯域ではないと思います。これは私が聞いた範囲での話しですので余り当てにはなりません。
パトリシアン800にはかなり複雑なネットワークの調整が設けられております。理由は恐らくそこまでやらないと上手く鳴ってくれないのであろうと推測します。するとやはりネットワークでは4wayは無理なのだと思います。にも関わらずエレボイは何故パトリシアン800などを作ったのか?
理由は恐らくせっかく作った76cmウーハーを何とか売りたかったのでは? 当たっていると思いませんか?
さてさて、トーンコントロールの必要性の話しは終わっております。今回から “それ以外のエフェクター” についてです。
実はスピーカーユニットの性能は実際の部屋に入れて聞くと決して優秀な性能など示さないからです。確かにウーハーはバスレフ式のエンクロージャーに入れて非常に正確に調整されたスピーカーシステムであればそれなりの性能は示すと思います。しかし、いくら低い周波数を再生したとしてもそれはバスレフ共振の音であり本当の楽器の放つ音にはなりません。あくまでも共振させた低音なのです。
更にバスレフ式は仮にホルムヘルツの方程式に則って作ったとします。しかし、ホルムヘルツの法則は “エンクロージャーは剛体である事” の大前提があります。しかし、剛体などと云う物は世の中にありません。あり得ません。すると当然バスレフ式エンクロージャーは色々と試してみてその結果の結果論としてのエンクロージャーなのだと結論に達します。
アマチュアの多くのお方が自作かガレージメーカーにエンクロージャーを頼んで使っていると思います。しかし、実際にはほとんどの物がバスレフ共振の周波数は大きく外れていると私は思っております。すると結果として “低音が足りない
!” なんて話しになるのです。
左はエレクトロボイスのパトリシアン800です。ウーハーは見えませんが76cmの型番は確か30Wでしたかね?
このパトリシアン800は無骨な姿からは想像出来ない実に清々しい良い音なのです。しかし、現在手に入れるのは至難の業かも知れません。
その前に不思議なのがシステム構成なんです。コイルとコンデンサーのネットワークでは3wayまでは何とか可能なのです。それは勿論電気的な話しです。しかし、4wayとなると電気的に成り立たないのです。
理由はコイルとコンデンサーではどのような定数を選んでも-12dB/octにはならないのです。これは信じられないかも知れませんが私の実験の結果ですので確かな事です。
それどころかCR型のチャンネルディバイダーの場合も何段重ねても-12dB/octにはなりません。更に間にバッファーを入れても-12dB/octにはなりません。-8dB/octがやっとなんです。何故なんでしょうね。
2018/2/6
先日はシーメンスのオイロダインの音は許せる音だと申し上げました。しかし、考えてみるとたったの2wayシステムで何故なのでしょう。答えは恐らく再生帯域を欲張っていないからであろうと推測します。ここで面白いお話です。
私のお客さんがオイロダインを使っておりました。そのお客さんが周波数切り替え式のブースターMB-Ⅱをお買い上げ頂きました。しかし、高域の周波数を17kHzにすると高域がそれよりも低い周波数に設定した時よりも逆に出なくなってしまうと言うのです。さて、原因は?
オイロダインの高域周波数特性があまり良くないからなんです。要するにオイロダインの高域限界周波数は17kHz以下であると云う事なのです。しかし、我々成人のほとんどの人は高域可聴限界周波数は13kHzです。するとオイロダインはそれ以下と云う事になります。しかし、音質は実に清々しい良い音なのです。スピーカーって、解りませんね !
このアンプを使って ダイアトーンP610A を鳴らしたのが私のオーディオ事始です。スピーカーボックスは当然定番のリンゴ箱です。吸音材はお決まり座穂布団です。その後我が家では謎の座布団行方不明事件が頻繁に起こりました。犯人は当然私です。今だから明かせるたわいも無い子供の遊びのような事件でした。
実はこの前に壊れたテレビから外した16cmユニットを使ってスピーカーシステムを作った事があります。しかし、子供の頃とは言え流石にその音の悪さは解りました。そのテレビは我が家で買った最初のテレビでした。私が小学生2年の頃でした。勿論白黒テレビです。そのテレビに映ったコロンビアローズの素晴らしさに感動した覚えがあります。
当時はおばちゃん達は当然もんぺ姿です。そんな当事にドレスを纏ったコロンビアローズは素晴らしく子供の私も感動した事は皆様もご理解頂けると思います。皆様は記憶が無いと思いますが当事はもんぺ姿のおばゃん達のサブビジネスは決まってヨイトマケでした。
“とうちゃんの為ならエンヤコラ、こどもの為ならエンヤコラ”
です。私の現在の住いも当然エンヤコラで作った家です。家とはやはりエンヤコラで地盤を固めるべきなのだと思います。我が家は築50年以上経ておりますが何も問題はありません。やはり地盤なのでしょうね。
いやいや、とんでもなく横道に反れました。そんな事を考えてみますと私は50年以上前からオーディオに興味があったのだと思います。しかし、私が高校生だったと思います。
私のオヤジは機械やでした。そんな私をオヤジは
“いい加減にしろ。電気なんかやって何になるんだ !”
で叱られた覚えがあります。私は秋葉原から帰って隠れて部屋に入ったものでした。しかし、それをオヤジは知っていたようでしばらくしますと何も言わなくなりました。私としては少々心配になります。そこで尋ねてみました。その結果
“同じ事を10年も続ければ本物だ !”
でした。とは申せそんな親不孝な私も一つくらい親孝行の真似事をしようと大学は工学部機械科に入りました。当然オヤジは喜びました。とは申せ結果として弱電やですのでやはり親不孝は親不孝なのでしょうね。
何せ機械は難しいのです。多くの人は
“電気は難しい。その点機械は目に見えるから簡単だ”
と言います。しかし、機械は動いている部分は目に見えますが実際には目に見えている部分は極々一部であってほとんどの部分は目に見えません。それを解析するのは大変に難しい事なのです。何せ機械の場合は不確定要素が多過ぎます。
その点電気の場合は全てはオームの法則で理解出来ます。そこにコンダンタンスやらインダクタンスが入るものだから難しく感じるだけであって機械に較べれば電気は実に簡単なんです。
少々長くなりましたので続きは次回。
その P610A を鳴らす為に作った 42シングルアンプ です。勿論当時の物とは違います。写真のアンプは30年ほど前に懐かしのあまり作った 42シングルアンプ です。出力は1.5ワットです。中々良い音のアンプです。
真空管は左から 6D6-42-80BK です。本来は初段は 6C6 にしたかったのですが残念ながら手元にありませんで仕方なく 6D6 で我慢しました。
42 は当時の物です。60年は軽く超えておりますね。80BK は片波整流管です。そこで先ずはシリコンダイオードのブリッジで両波整流し、その後ダンパーの役目も兼ねて 80BK に入れます。要するにインスタント食品の如くの品物です。
右の写真のスピーカーはアシダボックスの 6P-HF1 です。勿論16cmユニットです。当時は600円程度だったと記憶しております。何せ私が中学一年生の頃です。月々のお小遣いが数百円の頃です。要するに一か月分のお小遣いを全て使って買ったユニットでした。当然一個です。
とは申せ最初に買ったユニットはダイアトーン P610A でした。値段は840円でした。これは何故か忘れられない値段なんです。何せ私の当時のお小遣い以上をはたいて清水の舞台から飛び降りる覚悟で買ったユニットでしたのでね。
←
左の写真はエッジレスユニットに改造する経過写真です。← コーン紙を中心に固定する為のアタッチメントです。このアタッチメントを磁気回路のヨーク中心に接着剤で固定します。
多くのオーディオマニアはスピーカーを改造するなどアンタッチャブルと思っているでしょうね。しかし、実際にはそれ程難しい事などありません。要は初期準備なのです。これは中華料理と同じです。中華料理は時間が勝負です。当然全てを準備しておきませんと失敗します。必ず失敗します。ここで正に余談を一つ。それは失敗しないチャーハンの炒め方です。
先ずは卵を溶いておきます。その次にフライパンを加熱して油を少々。そこに溶いた卵を流し込んで適当に火を通します。そこに暖めておいたご飯を入れます。すると不思議な事にご飯はフライパンにくっつきません。これっ、失敗しないチャーハンの作り方なんです。
とんでもない余談でした !
2018/1/28
写真は私が買った二番目のスピーカーです。最初に買ったスピーカーは実はタ゜イアトーンP610Aでした。残念ながらそのオリジナル写真は残っておりません。しかしながらエッジレスユニットに改造した経過写真を載せます。
余談ですが No.8