変ですよね。要するに鋭い鉄針の場合はレコードの音溝の底の部分をトレースしいる事になります。それに対してマグネチック型カートリッジの場合は音溝の上の部分をトレースしている事になります。だったら音溝の中程をトレースしても良いのでは? になりますよね。

 当然やってみました。要するにLP用の針でSP盤をトレースするのです。さて、結果は?

 当然の如く全く問題はありませんでした。って事はわざわざSP盤用の針を取り付けたカートリッジを売っていると云う事は単に売りたいが為の営業上の策でしか無いと云う事になります。

 しかしね、それにしても我々は何も考えずにSP盤の針を取り付けたカートリッジを何も疑う事なく当たり前に求める事自体が余り利口では無い事になります。やはり我々も色々な事に対してもう少し穿って考えてみるべきなのだと反省なのでは?

 次回に続きます。
 ここでふと気が付くのです。それは鉄針の鋭さなんです。

 この鉄針は安物の蓄音機を貰った時に某レコード店で格安で買った物です。数百本はあると思います。その安物の蓄音機にスーザホンを付けてやろうと企てましてヤフオクで探しました。ある事はあります。しかし、全て余りにも高いので諦めました。いずれ木製ホーンでも作って改造蓄音機にしてやろうと考えております。

 実は鉄針は非常に鋭いものなのです。縫い針とほとんど変わらない程に鋭いのです。昔、これを割り箸の先端に取り付けて槍代わりにして遊んだ記憶があります。今の子供には教えられませんね。教えるにも鉄針その物がほとんどありませんので教えるにも教えられませんね。

 皆様は私の言いたい事は解りますよね。要するに 「鉄針はあれ程に鋭いのにSP用の針先は何故あんなに丸いの?」 なんです。
2018/9/7
 さてさて、シュアーM44です。写真はSP用の針を付けた状態です。JICOの針は決して高くはありません。未だにあのようなメーカーがある事に感謝です。とは申せ針先は以前も何回も申し上げましたようにダイアモンドと塩ビの摩擦ではダイアモンドは絶対に減りません。音が劣化した原因は針先の汚れです。少々厄介な作業ですがルーペを使って丁寧にお掃除すれば新品の音に戻ります。皆様もお試し下さい。

 久々にSP盤で聞くペギー・葉山の 「南国土佐をあとにして」 です。その声は若々しく張りのある声です。やはり懐かしの歌声は当時の声で聞くべきだと思います。

 私は藤山一郎など昔々の方々のSP盤も持っております。藤山一郎のSP盤は軍歌なんです。これはあまり大きな音では聞けません。何せ勘違いされても困りますからね。

 霧島昇や灰田勝彦などはお歳を召した頃の歌声ではとてもとても聞けた声ではありません。しかし、当時の声のSP盤は張りのある声なんです。
 このプレーヤーは当然リムドライブです。見てみますとほとんど使われていなかったようでリムの劣化は認められませんでした。正確に調べればリムは恐らく硬化しているのでしょうがそんな事は 「まっ いっか !」 です。

  のレバーを手前に引くとアームは自動でレコード外側の溝に落ちます。しかし、この動作が何ともギゴチ無く、更に乱暴な動作でとてもとても使う気持ちにはなりません。よって、実際に使う時はマニュアルで使っています。

 さてさて、回転速度の確認です。左下の写真のストロボは私の自作なんです。何度の分割か? は忘れましたが例えどのような物でも人間その気になれば大抵の事は出来るようです。

 回転速度は多少遅いようですが実際にはほとんど問題にはならない程度でしたのでOKと云う事にします。

 さてカートリッジです。この時点ではカートリッジはまだありませんでした。そこで色々と物色です。とは申せLP用カートリッジの経験から高価な物など使う積りはサラサラありません。しかし、SP用となると高価な物ばかりなんです。

 私の本音はデンオンDL102のSP用が欲しくはありました。と、申しますのは以前使っていた事があるのです。それは某知人にプレゼントしてしまいました。某知人は喜んでいた記憶があります。しかし、今はと申しますと 「何故こんなに高いの?」 なんです。

 先日も申し上げましたが私は小指の先程の大きさのカートリッジに何十万円も出す積りはサラサラありません。さて。どうしましょ !

 色々と試行錯誤です。その結果JICOでシュアーM44用のSP針を作っている事を発見です。

 と云うところで次回に続きます。
 
2018/9/6
 78r.p.m付きのターンテーブルは今は非常に少ない事は皆様ご存知だと思います。しかし、私は持っておりました。

 実は私も我が家にある事は忘れておりました。写真のプレーヤーはいつ、誰から、何故貰った物かは全て忘れておりました。しかし、脳裏の何処かに記憶が残っておりました。

 そこで押入れの奥の更に奥を覗いてみましたらありました。恐らくパイオニアのPL21だと思います。恐らく50年程前の品物だと思います。オートプレーヤーです。

 昔々の品物であるし、更に全く回していません。何せ過去使った記憶など全くありません。そこで先ずは注油口からミシン油を注ぎます。次にモーターの軸を手で回します。すると最初は当然少々抵抗を感じましたが数回回している内にスムースに回りました。

 これは皆様も覚えていると良いのですが、ターンテーブルのような軽負荷のモーターやターンテーブルの軸受けなどはミシン油のような粘度の低い油が最も適しています。逆に重負荷で更に低回転の物には粘度が大きい油か、或いはグリースのような油が適しております。
次回に続きます
 私のオーディオの原点は何回も申し上げますように写真のペギー・葉山です。元々の板は間違って割ってしまいました。そこでヤフオクで手に入れました。500円でした。とは申せ最初の一枚は反っておりまして使い物になりませんでした。二枚目は見た目には解らない程度の割れがありまして使い物になりませんでした。三枚目でようやくまともな物に出会いました。トータル1500円。まァ 許される範囲ですね。

 SP盤の目的は当時の歌手の若かった当時の歌声で聞ける事なんです。確かに新たな録音の物であればもっともっと良い音で聞けます。しかし、当時のはつらつとした声ではありません。この一枚も音は決して良くはありません。しかし、当時の声その物です。私はそこに価値感を感じます。

 しかし、SP盤の再生は難しいのです。そこに私としてはやる気が起こるのです。

 物事は難しいから面白い。そのように思いませんか? 簡単な物なら直ぐに飽きます。しかし、SP盤再生は思った以上に難しかったですね。何せ音が音だから 「これで善し !」 とは中々行かないのです。

 これは私としての最終結論なのですが 「SP盤は帯域は狭いがダイナミックレンジは広い」 なのです。

 更に問題なのは当時はマイクの性能が悪く基本的な音に問題ありなのです。そこで色々と策を講じる必要がありました。
2018/9/5
 これは極論ですが 「カートリッジは何でも良いのでは?」 なんです。現在私は過去に色々な事をやって来て現在に至って最も安価な物を使い、更にSP盤再生で色々と試してその結果の答えなのです。それよりもスピーカーをもっともっと深く考えるべきだと思っております。

 更にカートリッジは小指の先っぽ程度の小さな物です。そんな物に何十万円も出す積もりも無ければ、そのような物に何十万円も出す人の気持ちはサラサラ解りません。そのようなお方は試しに安物のカートリッジを使ってみるべきだと思っております。恐らく唖然とすると思います。

 さてさて、LP再生に関しては以上でおしまいです。何せレコードは過去の遺産です。そこに執着していては先に進むにも限界があります。そこで更に限界のあるSP盤再生についてにします。理由は 「迷ったら原点に戻れ」 だからです。
 その前にこのSC35の音質です。非常にスタンダードな音質と申し上げておきます。更に、元々DJ用ですので丈夫なんです。現在は約4gの針圧ですが、6g程度掛けても何ともありません。とは申せカンチレバーを見ると何とも “これで良いのか?” なんてな気持ちにはなります。

 実際に再生音を聞くと “これで充分じゃないの” なんて気持ちにもなります。そもそもオーディオマニアは余りにも神経質になり過ぎだと思っております。ほんのちょっとした音の違いにも何倍・何十倍、更に、オーディオ評論家と称するペテン師どもは何百倍にも誇張して表現します。しかし、実際には一度トイレに立つとその差は判らなくなってしまうのです。私に言わせれば “たったそれだけで何十万円も出すのか?” なんです。呆れますね。

 さてさて、話を戻します。私が高校生時代です。オーディオテクニカAT3のタ゜ンパーを約半分に切り落とした経験があります。この作業は私も相当に神経を尖らせて行った覚えがあります。で、結果は?

 非常に神経質な音に変貌しました。鋭い音なのです。正直申し上げて聞き疲れのする音になってしまいました。しかし、その音が実際に録音されている音なのかも知れません。私が普段はメインシステムの5チャンネルマルチは聞かないのと似ています。

 更に、針圧はせいぜい1g程度しか掛けられなかった記憶があります。要するにカンチレバーが沈んでしまうのです。それを覚悟であれば我が国の交換針専門メーカー(あえて名前は出しません)に頼めば作ってくれる可能性はあります。高感度なアームをお持ちのお方は試す価値はあるかも知れません。

 高感度なアームとは恐らくSMEのショートアームが最も適していると思います。ロングアームは感度は落ちますので超軽量級カートリッジには向かないと思います。ましてやオイルダンパーアームなど話の外です。

 ここで皆様、カートリッジの発電機構を思い出して下さい。MC型のほとんどがオルトフォン型です。サテンの場合はウエストレックス型でした。MM型のほとんど全てが何と云う方式なのかは知りませんが極々当たり前の発電方式です。で、何故音が違うの?

 それはスタイラスとカンチレバーとダンパーだと思います。しかし、スタイラス(針先)の違いはほとんど差は出ないと思います。それはSPレコードを再生してみると解ります。

 これは以前も申し上げましたが元々の鉄針は非常に鋭い物なのです。それを何故か電気再生では針先の丸まった針で再生します。理由は恐らく鋭い鉄針で傷付けられた音溝の底をなぞらないようにする為だと思います。その証拠にLP用の針で再生しても全く問題ありません。SPレコード再生派の皆様も試してみられる事をお勧めします。何も高価なSP用のカートリッジなど買う必要など無い事がよーく理解されると思います。やはり私って、メーカーの敵なのね !

 私の思いますに各カートリッジの音の差はカンチレバーとダンパーだと思います。何せ発電方式が同じなら音質に差が出る筈がありません。更に、ウエストレックス型の発電方式のサテンは非常に清々しい見通しの効く新鮮な音でした。要するに発電方式の音質の差なのでは? 私はそのように思えてなりません。するとほとんど全て同じ発電方式のMM型の音は?

 やはりカンチレバーとダンパーの材質と堅さの違いによる差であるとの結論に達するのです。発電とは磁気を直角に切る事により発生します。要するにスピーカーの逆なんです。

 スピーカーの場合は磁気回路に直角に音声信号による磁気を置く事によりボイスコイルを動かす事になります。カートリッジの場合は固定された磁気回路にレコードの波による動きで磁気を直角に切る事により発電します。しかし、そこには電気の品質など全くあり得ません。すると磁気回路を切るその動きのみが全てです。よって、機械部分のみが音質に関与する結論に達するのです。

 次回に続きます。
 写真はシュアーSC35です。35は恐らくトラッキング角でしょうね。75や15なども多くはトラッキング角なんです。とは申せこのトラッキング角は針圧によって多少は変わってしまいます。よって、それ程気にする程の物では無いと思っております。特に写真のDJ用の物など全然気にする必要などありません。

 SC35はともかく安物の代表的カートリッジです。恐らく多くのこのページの読者は “こんな物、何を考えているのだ !” だと思います。私も最初はそのように思っておりました。しかし、しかしなのであります。

 何事もやってみないと判らないものだと思います。このカートリッジもスタイラスのダンパーである固定用のゴムを鋭い刃物で半分に削ると非常に神経質な音のカートリッジに変身すると思います。実は私はかつてやった事があるのです。
2018/8/14
 スピーカーの次に音に影響を与える二番目の物はやはりカートリッジでしょうね。大きく二つに分けると極々一般的な音を出すカートリッジ、もう一つは清々しいを出すカートリッジの二種類に分かれると思っております。

 例えばDL103は目的からして当然如く極々一般的な音のようです。昔のグレースF8Lもその傾向でした。サテンやB&Oは後者ですね。そこで今回使用したDJ用のカートリッジは?

 元々レコードを私はメインシステムの5チャンネルマルチシステムで聞こうとは思っておりません。やはりレコードは録音帯域が狭いので広帯域再生システムには向かないと思っております。多くのオーディオマニアはCDよりもレコードの方が録音帯域は広いと言います。しかし、私に言わせれば以前も申し上げましたようにレコードの高域の音はノイズだと思っております。何せレコードカッターの構造ではそこまでの高域は動作しないと思っております。

 よって、余りにも許せない音質のカートリッジ以外であればどれでも “善し” のコンセプトでの選択です。何せその前に私は小指の先程度の小さな物に何十万円も出すつもりなどサラサラありません。では、許せない音のカートリッジとは?

 思い出深きはオーディオテクニカのAT3でした。何せカチカチの音で高域には大きなピークでした。但し、それが当時の峡帯域スピーカーシステムでは持てはやされたのでした。AT3は手放した記憶はありませんので探すと出て来ると思います。しかし、今更探す積りはありません。
 解らないとすれば NAB ですかね? NAB とはテープデッキのイコライザーです。私も以前はオープンデッキを持っておりました。しかし、FMのエアーチェックをしている程度では何も意味が無いのです。理由は放送局は多かれ少なかれコンプレッサーを掛けているからなんです。では、何故放送局はコンプレッサーを掛けているのか?

 それは何か事故があった場合に視聴者に迷惑を掛けない為です。だから自分が持っている同じソフトを放送で聞くと明らかに音に違いがあるのはそのせいです。何も電波は空中を飛んで来るからではありませんので念の為 !

 次回に続きます。
 これは秋葉原でたまたま覗いたお店に何と2回路10接点のロータリースイッチが格安で売っていたのです。

 元々はジャンク品ですので数も限られておりました。最終的には私が全て買ってしまいました。そのお店も助かったと思います。今では当然作れませんが記念に一台取っておけば良かったと後悔しております。因みに .1 はリークのポイントワンの回路、520はJBLの 520番 の回路です。その他は解ると思います。
 切り替え時のノイズを消す為には少々工夫が必要です。改めてその説明はしませんがほんのチョッピリの工夫でノイズ無しになります。言っていいかな? これがキャリアーってものなんです。

 ここで余談です。実は以前は a10 なる何と10種類の特性を乗せた物がありました。
 この雑誌はかの有名な誠文堂新光社です。初版は昭和35年です。私が買ったのは第11版の昭和45年発行の物です。私が一生懸命受験勉強をしていた高校3年の年です。

 何気なしにペラペラとページをめくっておりましたら特性5種類の切り替え式フォノイコの回路図が載っていたのです。勿論真空管式の回路図です。私は直感的に “これは行ける” でした。

 しかし、これを単にそのまま作ってもそれ程の意味はありません。そこでディバイスは勿論リニアーIC、更に増幅率と負荷抵抗可変型のフォノイコライザー a5 を発売しました。これは実に楽しいフォノイコになりました。

 過去の記録を見てみますと最初は2011/11のようです。勿論今でも製造しております。改めて内容の説明はしませんが、基本設計は非常に優れた設計です。

 ここで少々手前味噌の説明です。現設計をそのまま作ると各切り替え時に切り替えノイズが乗ってしまいます。そこで私の場合は切り替えノイズのキャンセル回路を入れて切り替えノイズは乗らないように工夫してあります。
2018/8/9
 トランスとは大小無関係にインピーダンスを持ちます。それは交流を流した時に逆起電力が発生する事により発生します。するとテスターで測った直流抵抗とは桁違いの値を示します。すると昇圧トランスの妙な値となってユーザーを惑わす結果となっております。ユーザーにとっては迷惑な話しなのであります。そのような問い合わせが実際にありますのでその都度説明するのがこれまた大変な事なのではあります。

 このページはそのような事を説明するページではありませんので改めて説明はいたしません。しかし、総じて一般的なMC型は約1kΩ程度でスムースな音で再生してくれるようです。しかし、MM型やMI・IM型に関しては何故か負荷抵抗によって音質が七変化するようです。私の装置ではシュアーのSC35は30kΩ程度でスムースな音で聞こえます。やはり今の時代になり電子回路も色々と工夫出来る時代ですのでフォノイコもその変の自由度を持たせて然るべきと思ってそのような物作りにしている訳です。

 私も最初は面白半分で作ったフォノイコがここまで皆様の興味を曳こうとは思いませんでした。更に驚いた事は私もSPレコード再生に興味を持ってSP用のフォノイコを作ってみましたらこれがまた興味を持つ人が居たのです。それも相当数居たのです。大変な驚きでした。ここでSP盤について少々。

 私がSP盤に興味があったのは勿論私のオーディオフェーバーリットであるぺぎー・葉山の “南国土佐をあとにして” を当時の歌声で聞きたかった、それだけです。しかし、いざSP用フォノイコを作ってみるとそれ以外にも聞きたくなります。そこでSP盤も色々と探しました。すると皆様若かった頃の声は生き生きとして素晴らしいのです。特に素晴らしいと思ったのはフランキー・レインですかね。ビング・クロスビーはお歳を召してもそれ程声は変わらなかったようです。我が国の藤山一郎のようにです。

 さてさて、そんなこんなでフォノイコを作っている時に何気なしに開いた昔々の雑誌です。
 そんな意味で私は一人で全てやっているのですが、営業品目は非常に多いと思います。勿論全て私が考えた商品郡です。最大の発明は超低域ブースターである LL LH だと思っております。但し、これはスピーカーシステムとして妙な演出をしていない物には非常に有効なんです。しかし、近年の各メーカーのスピーカーシステムの多くが妙な演出をし過ぎている物が多く、何とも不可思議な音を発します。

 これは何もスピーカーに限った事では無く電子回路も同じ事が言えます。フォノイコの場合は何も余計な事はしないでリニアーICで一気に増幅増幅する事が肝心です。すると何もしない分素直な音になります。更に、増幅率100dB程度の高増幅率の物を使う事によりMC型にも対応です。

 これは実は大変に意味のある事なんです。トランスは大なり小なり音質に影響を与えます。原因は恐らくインピーダンスであろうと思っております。トランスの場合は周波数が低いとインピーダンスは下がります。逆に周波数が高いとインピーダンスは高くなります。ここでインピーダンスとはについてです。

 インピーダンスとは周波数が異なると抵抗値も動く特性を持った物に使用する単位です。よって、インピーダンスの表示としては  -Ω/-Hz なんです。するとスピーカーの公称インピーダンスも本来は-Ω/-Hzなんです。しかし、例えばフルレンジユニットの場合は約400Hzの場合に最低抵抗値を示しますのでその抵抗値を公称インピーダンスとして表示しているのです。

 話が横道に反れました。するとカートリッジの場合は一つのコイルで全ての周波数で動作しています。それをトランスで受けたら絶えず違う負荷でカートリッジは働いている事になります。私はMCカートリッジをトランス負荷で使うと何とも納得出来ない音であったのです。しかし、サテンのカートリッジを使った時に何ともハイ上がりな音でした。そこで1kΩの抵抗負荷で使いましたら実に清々しい晴れ晴れとした音に変貌したのです。そこでDL103も抵抗負荷で使ってみました。すると実に素直な音で鳴ってくれたのです。私は “これだ !” と思ったのが抵抗負荷にした理由です。

 さてさて、私の場合はそのリニアーICの優秀な性能をみすみす使わないのはもったいないと思い増幅率可変とする事に致しました。そこで可変式はボリュームを使って無断階にすれば更に使い易いフォノイコになる訳です。

 更に、MCとMMでは適合負荷抵抗は基本的に異なります。そこで最低抵抗値は1kΩとしたフォノイコになった訳です。しかし、各メーカーのカートリッジの最適負荷インピーダンスは数Ωとなっております。あれには実は理由があります。あの数Ωはインピーダンスを表示しているのでは無く直流抵抗値を表示しているのです。理由は恐らく巻き数が少なく正確なインピーダンスは測定出来ないのでは? と、そのように思っております。

 長くなりましたので次回に続きます。
 このクランプメーターは某国製で値段は確か800円だったと思います。これは電流のみではありませんで抵抗値や電圧も測定出来ます。専用のリードもありましたがなくしました。

 電気に興味のあるお方は一台用意しておく事をお勧めします。色々と使えて便利なんです。我が家の防犯カメラのディスプレイの消費電力は僅か0.08Aでした。0.08Aですから8Wです。近年の電気製品の省エネ具合は凄いですね。

 そのような意味でフォノイコ以外の少々内容が大きな物も現実的にはパワースイッチなど不要なのです。しかし、パイロットランプが絶えず点灯しておりますと嫌うお方も多いので近年の物にはパワースイッチを付けるようにしております。

 但し、パワースイッチを付けますとタイムラグ回路と小型リレーが必要です。その分高くなってしまうのはやむを得ません。

 私の場合は同じ物を何個も作るのが嫌いなんです。更に、営業の基本として営業品目の多さが物を言います。私が長年お世話になっていた電気関係の会社も営業品目は数十万点に及んでおりました。それらを覚えるのも勿論営業マンの能力である事は確かな事です。
 電源スイッチを無くした理由はリニアーICの場合はスイッチONと同時に突入電流によるノイズが入ります。そこで “極少電流のリニアーICなんだから電源は入れっ放しでいいじゃないの !” の発想からです。

 消費電力を調べるには写真のクランプメーターが便利です。但し、写っている二本別々に配線したリード線が必要です。この片側一本をクランプメーターではさんで測ります。

 このメーターで測ってもディスプレイには表示不能で ゼロ になってしまいます。
 
2018/8/7
 さてさて、最初にフォノイコを遊び半分で作った原因は秋葉原の電気街でタカチの MB-5S を見た時だった事は申し上げました。しかし、その後同じタカチの YM型番 のいくらか見た目の良いケースで本格的にフォノイコを製品として作る事に致しました。

 これは今でも売れておりますね。最初はパワースイッチの無い a7Ⅱ や a22Ⅱ のみでした。
 その結果が前回の針先の汚れなんです。多くのお方が “針が減って音質が悪くなった” で針交換を行います。今はいくら程度の値段かは知りませんが安くは無いと思います。恐らくメーカーでは私がやっている針先のお掃除だけで出荷していると思います。

 “オーディオマニアは何と馬鹿な事か !” 

 ねっ、皆様も経験があるでしょ。それがオーディオ界の実態なんです。

 私、思うんですがね。 “何でMC型カートリッジなの?” なんです。何でコイルを動かす事により良好な音質になるのか? 甚だ疑問です。

 極小のコイルを巻く事は確かに大変な事でその分価格も上がります。しかし、そこに何の意味があるのか私には解りません。私は機構的にIM型が最も簡単な構造で最も軽快に針は動くのではないかと思っております。

 近年はIM型と云う表現はしないようですがIM型とはインデュースド マグネット型の略です。要するに磁気誘導型カートリッジと訳すのが正しい表現だと思います。MI型のムービングアイアン型と余り変わらないような気もしますがね。

 私に言わせれば昔の表現のマグネチック型で代表させればそれで済む問題だと思っております。

 昔はマグネチック型とてクリスタル型の二つの表現しかありませんでした。その後クリスタル型に使われていたロッシェル塩は湿気に弱いと云う事がありセラミック型に取って代わりました。

 しかし、この両者は音質に少々問題があり現在では一部の物を除いて使われていないようです。何せ何のこだわりを持たない私もこのタイプは使いませんのでね。

 こだわりとは何の世界でも存在すると思います。それが趣味や道楽の世界なのではありますが、度が過ぎるとわざわいとなります。思い込みも一緒です。ここで久々に

 “思い込みとこだわりは全ての可能性を阻害する”

 私も気を付けなければ !

 次回に続きます。
 その後 “ひょっとして” と思ってキッチン用のはかりを試してみました。写真は一円玉六個を乗せて正確さを確認した物です。実に正確なんです。

 普段は我が家のペットのお食事を測っているはかりです。勿論一円玉一個でも正確に1gを示しました。

 何もオーディオ用とか言って膨大な利益をむさぼっている利益の塊を大枚叩いて買う必要など全くありません。世の中はとかく “___用” なん謳っている物はその傾向にあるようです。

 そのように考えますと例えばゴルフ用品などその最たる存在だと言えます。例えばシャツです。以前はたった一つの小さなエンブレムだかステッカーが付いただけで何倍もの値段で売れておりました。で、今は?

 減りましたね。とは申せ未だこだわっているお方もおりますので堅い事はよしましょうね。

 さて “針は減るのか?” です。皆様考えてもて下さい。レコードの再生はダイヤモンドと塩ビの摩擦です。硬度が全く違います。

 私は大学で卒論は摩擦でした。要するに私の専門分野です。すると世間で当たり前のように言われてい事が変に思える事が多々あるのです。特にレコード針の減りです。私に言わせれば “絶対にあり得ない !” なんです。
 この針圧はアームの針圧調整用の機構が何ともいい加減なんです。私は以前はSME3012を使っておりましたが全くあてになりませんでした。やはり何にしても定量的に測定する事は最も大切な事だと思います。特に各アンプの自作の場合はほとんどの場合が設計上の性能は出ていないと思って間違いありません。何せ人の耳なんて最もいい加減な物の一つですのでね。
 錘は一円玉です。一円玉は1gピタリですので錘代わりになります。

 材料は1m/m厚のアルミ板です。アルミ板は圧延板の場合も引き抜き板にしても目の方向があります。縦方向で作りませんと簡単な物でも簡単に割れてしまいます。特に  で示した台座のように直角・180°に曲げる場合は尚更の事なのです。

 このような加工は私は大の特異分野で子供の頃から頻繁にこのような物を作っておりました。

 針圧は確か4g程度にしたと思います。これはそれ程厳しく設定する必要はありませんで、一般のMC型は3g程度が良かったと記憶しております。私の記憶ではDL103の場合はそれ以下にしますと何とも実在感の欠落した音になってしまった事を思い出します。

 IM型やMI型は少々針圧が軽くても充分に良い音で鳴ってくれた記憶があります。
2018/8/4
 さてさて、最も安いカートリッジを取り付けていよいよ針圧です。とは申せ以前持っていたグレースの針圧測定天秤はとうの昔に手放してしまっております。では、作ろうです。それが写真の品物です。
 DJ用はともかく丈夫です。そこで使うはシュアーSC35です。何と¥3.000.-少々で買えます。とは申せ音質は期待出来ません。

 さてさて、音出し。最初に聞いたのはブラザースフォー。50年以上前の録音です。グリーン・スリーブスの優しい歌声は彷彿とさせてくれます。言いたい事は

 “カートリッジなんか何でも良いじゃない !” なんです。

 良い意味で予想と大違いでした。中には “DJ用はキュッキュッと言わない?” と言う人が居ました。何も解っていないんです。

 次回に続きます。
 掃除に使う道具。上は極々小さい物を見る為のアイルーペ。下は普通のファインカッター。アイルーペは両手を使えますのでこの両者があれば針先は綺麗に掃除出来ます。
掃除後の針先
 汚れた針先。信じられないでしょうがこれが実際に汚れた針先です。ブラシでこすった程度では落ちません。
 これら以外にも色々と使いました。がっかりしたのはデッカでしたね。高いお金を出して出た音は何のへんてつも無い極々一般的な音でした。しかし、実際にはそれが正しいのだと思います。例えば当時¥13.000.-で買ったデンオンDL103もそうでした。

 しかし、デンオンの場合は少なくとも当時は決して高い買い物ではありませんでした。その点デッカは当時¥40.000.-です。果たしてその価値はあるのか? 甚だ疑問です。

 でもね、皆さん、考えてみて下さい。確かにカートリッジにより音質は様々です。しかし、それ程の差では決して無かったように記憶していました。デッカも、その値段の1/10のADCも同じように使えました。では、今度はどうするか?

 アームは動作緩慢のオイルダンパーアームです。すると神経質なカートリッジは無理であろう事は推測出来ます。更に、カートリッジは簡単には外せません。要するに針先の掃除がほぼ困難なんです。当然針先脱着可能なMM型です。更に、今更優秀だと解っているグレースを再度使う積りにもなれません。そこで考えたのが丈夫なDJ用です。
 左からサテン・B&O・グレース。
 サテンは独特の抜けの良い素晴らしい音質のカートリッジでした。しかし、少々使い方に工夫が必要です。その使い方は多くのオーディオ評論家と称するヤツラは知らなかったものだからサテンはヤツラによって潰されてしまいました。

 B&Oはこれまた抜けの良い清々しい音でした。

 グレースは実に標準的な音質で素晴らしいカートリッジだったと思います。
2018/7/26
 いよいよカートリッジの選択です。

 私も過去色々とカートリッジを使っておりました。思い出多きはグレースF8Lでしょうかね。何せ学生時代のお金の無い時に無理して買ったカートリッジでした。確か¥12.500.-だったように記憶しております。
 改めて久々にレコードを聴いてみますと何とも優しい音に聞こえました。理由は私にも解りません。但し、CDにも同じ事が言えますが出来の悪い物が多過ぎます。しかし、優秀な音のレコードも数多くあります。原因は録音技師にあるのでは?

 私はしばらく録音現場に居た経験があります。その時に大切な事はマイクの位置とマイクの選定だと確信しました。私が多く使用したのはノイマン87とベイヤー88でした。確かに両者とっても良いマイクだと思います。しかし、オールマイティーではありません。時としてボロを出します。そこを録音技師が掴んでいるか? 否かなのだと思います。

 気の毒なのはブルースの王様、神様と言う人も居ます。しかし、ダメな音の録音がほとんどなんです。ボケた声になってしまっているのです。私に言わせればノイマン87やベイヤー88、或いはAKG414を使って何もイコライジングしないでそのまま録音すれば良いのだと思います。イエペスのギターソロなども同じ事が言えます。あれではアーティストが可愛そうです。

 次回に続きます。
 左の写真はその中の一つの a7N です。回路としては基本はマランツ7ですので以前と何ら変わる所はありません。これらは増幅率も、更に、カートリッジの負荷抵抗も可変ですのでオールマイティー型のフォノイコライザーです。
 写真は MB5S を使用した LL です。幅100数十ミリの小型のボックスです。この中にフォノイコライザー回路も電源も、勿論パワートランスも内臓しておりました。しかし、その後スタイルの事も考えて現在のスタイルになっております。その中の一つを下に示します。
2018/7/24
 以前も申し上げましたが最初に作ったフォノイコライザーは私の遊び半分で作った物でした。とは申せ動作は確実な物ですのでそれらをお使いなっているお方は心配なく数十年は使える品物ですのでご心配なく。

 では何故簡易的なフォノイコライザーを作ってみようと思ったのか? それはある日秋葉原の電気街でタカチの MB5S と云うボックスに目が行ったからです。その MB5S は現在でも LL や LH に使用しております。小型で加工もし易いボックスなのです。

 フォノイコライザーをそれを使って作って測定しましたら真空管の比では無い素晴らしい性能の物が出来上がったのです。
 以前マランツ7がマランツ7Tと云う型番でトランジスター化した物がありました。大変に不評の物でした。回路構成としては当時はまだ差動回路が一般化されておりませんでした。よって、単にコレクターフォロアーの2段増幅の後ろにエミッターフォロアーの3段構成でした。フィードバックは真空管時代と同じで3段目のエミッターフォロアー段から初段に戻した回路です。要するに当時の回路構成と全く変わる事の無い物でした。

 私は実際にオリジナルのマランツ7Tを我が家で聞いた事があります。しかし、実際の音質は真空管時代と何ら変わらなかった記憶があります。しかし、世の中では大変に不評だったのです。やはりオーディオ評論家と称する連中は実際には音の事などサッパリ解っていないのだと思います。

 更に、その音の事などサッパリ解っていないオーディオ評論家と称する連中の意見にそのまま流されてしまう一般オーディオマニアも余り利口とは思えませんね。

 さてさて、今は入力は差動回路、出力はSEPPが当たり前です。しかし、当時から現在と同じ回路構成はありました。使われていた分野はペンレコーダーです。ペンレコーダーは非常にゆっくりとした変化に対応する必要があります。当然直流回路です。しかし、それは当時は余りにも高級回路でオーディオなどと云うどうでも良い機器には使われる事など全くありませんでした。

 時代は代わり現在です。リニアーICが当たり前の時代になり、当時の高級回路が簡単に使えるようになりました。やはりモノシリックICを開発したロバート・ノイスに敬意を払うべきだと思います。

 皆様はご存知無いと思いますがロバート・ノイスと云うお方は実に実に、更に実に素晴らしいお方だったのです。

 当初はベル研に居りました。その後トランジスターを開発したウィリアム・ショックレー研究所に所属しておりました。実はウィリアム・ショックレーは何もトランジスターを開発した訳ではありません。彼は固体のシリコンの単結晶にも増幅作用があるのでは? と云う思いから来る日も来る日も同じ実験を繰り返していた人でした。或る日、それが実証されたのです。それが何故かトランジスターを開発した人として今現在まで言い継がれているのです。実に変な話なのです。

 ウィリアム・ショックレーはその後仲間を募ってショックレー研究所を創設します。その中の一人がロバート・ノイスだったのです。

 ショックレーは人柄的に少々問題ありの人だったそうです。詳しい事は割愛しますが、そんな理由でロバート・ノイスはその後仲間7人を引き連れてショックレー研究所を辞めます。それが裏切り者7人衆と呼ばれたそうです。

 ロバート・ノイスはその後最終的にはCPUを開発するのです。そのような意味でロバート・ノイスは私はノーベル賞に値するお方だと私は確信しております。しかし、ノーベル賞選考委員は何故か実業界の人には非常に冷たいのです。私に言わせればノーベル賞は一般社会の一般人にすればどうでも良い事に大変に手厚いのです。だってそう思いませんか? 宇宙から降り注いでいる素粒子が地球を絶えず貫通しているなんて言っても我々には全く関係ありません。

 それに対してロバート・ノイスは今は無くてはならないコンピューターの頭脳であるCPUを開発したのです。それこそノーベル賞の最高位に値するお方だと私は思っております。世の中何か変です。或いはノーベル賞選考委員会が変なのかも知れません。やはりヤツラは世の中の事などどうでも良いと考えている連中なのだと思います。

 やはり実業界以外の連中は世の中には不要な存在のように思えますね。すると我が国の官僚・政治家・何とか委員会・・・。不要な存在のようです。

 いやいや、話が相当に道草を食いました。次回はメインルーチンに戻る予定です。
 さてさて、現在最も売れているフォノイコライザーは写真に示す比較的簡単な内容の物です。

 写真は a7N と云うマランツ7のイコライザー素子の定数をそのままリニアーICに移し替えた物です。皆様は真空管とトランジスター及びリニアーICは別物とお考えだろうと思います。しかし、実際には単にディバイスの違いだけで動作その物は何ら変わりません。
 実は私は以前写真のイギリスBBC仕様のガラード301を持っておりました。30数年前に手に入れた物です。

 これがまたまた使い辛い物でして私がそれなりに改造しました。写真は勿論改造後の物です。放送局用ですので放送の場合は使い易いのかも知れません。しかし、一般家庭では余りにも使い辛い物でした。これは数年前にヤフオクで処分致しました。

 今から考えて見ますと持っていればそれなりに使えたかも知れません。しかし、ガラードは実際に使ってみると決して優秀な物などではありません。便利な点と言えば各回転数で各々回転速度の調整が出来る点ですかね。

 構造としては何ともきゃしゃな物でして、我が国の数十年前の物と何ら変わりません。要するに私が現在SP再生用で使っているパイオニアの数十年前の物と何ら変わりません。要するに放送局用の場合は色々なオプションが装備されている点で、それが一般家庭の場合とは使い勝手が全く違っているのです。

 私の場合は基本的なスタイルはなるべくいじらない事に少々こだわりがあったのが煩いしたのだと思います。やはり妙な拘りと思い込みは全ての可能性を阻害するようです。
2018/7/12
 ターンテーブルはリムドライブ式は幾つか見付けました。どれもこれもどうにも使い物にならないような物で諦めました。
 オイルダンパーアームは古いオーディオマニアであれば覚えていると思います。別名一点フラフラ型アームと言います。要するに支持している部分は一点しかありません。それが  部分です。要するに支持点は一点ですので左右にフラフラと動きます。するとアームにはオフセット角がありますので左右のバランスを取る必要があります。それは  部分の後ろのスペースで取ります。 は元々の錘です。その上の部分は空洞になっております。その空洞部分に色々な錘を入れて針圧調整をします。当然カートリッジの交換は大変な作業となります。要するに大変に面倒なアームなんです。

 私は以前はオルトフォンの RMG212 と SME の 3012 を使っておりました。しかし、それでは余りにも当たり前過ぎて面白くありません。そこで大変に使い辛いが近年では珍しいアームにした訳です。

 長くなりましたので次回に続きます。
 そこで改めて作ったのが写真のレコードプレーヤーです。何せフォノイコライザーを作っておきながらレコードプレーヤー無しではお客さんに申し訳が立ちませんからね。

 しかし、今更当たり前のプレーヤーを作っても面白くありませんよね。そこで探したのがリムドライブ式のターンテーブルとオイルダンパーアームでした。

 オイルダンパーアームは相当数見付けました。私は本当は昔のヤマハのアームが欲しかったのですが、あっても高くて手が出せませんでした。そこで不本意ではありましたがグレースの物にしました。型番は確か G540 だったと思います。

 勿論モノラル時代の物ですのでステレオ仕様に改造です。更に古いオイルは綺麗に掃除してシリコンオイルの入れ替えです。

 私は以前オイルダンパーアームを使った事がありました。その時の経験からシリコンオイルは目いっぱい入れますと使い辛い物となってしまうのです。そこでオイルは最小限に抑えてあります。
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2018/7/11
 現在最も販売数の多い商品はフォノイコライザーなんです。やはり未だにレコードファンは多いのだと思います。実は私は相当以前にレコード再生は止めていました。

 その時にレコードプレーヤーもレコードも全て処分してしまいました。これは後から当然の如く後悔しましたがね。

 レコード再生を止めた理由はレコードのような過去の遺物にすがって仕事をするのは間違いでは? と思ったからです。しかし、その後何故か私が作るエフェクター類がサッパリ売れなくなってしまったのです。困りましたね。何せ私がまだ若かった頃です。要するに生活の問題です。

 そんな時に遊び気分で今の物よりも小型のフォノイコライザーを作ってみました。レコードプレーヤーは手元に既にありませんでしたので測定のみでの試作でした。試作と言っても売る積りはありませんでしたので試作の中の更に試作でした。

 残念ながらその時の写真は残っておりません。確かマランツ7の回路をそのままリニアーICに移し替えた物だったと記憶しております。

 そんな物を手元に置いても仕方がありません。そこで面白半分で確か一万円で即決出品したと記憶しております。

 それが何と翌朝覗いてみたら既に落札されていたのです。私は “????・・・・” でしたね。そこでもう一度、もう一度、もう一度、だったのです。

 するとその都度全て落札されてしまうではありませんか。

 ここで改めて申し上げておきますがその時点ではレコードプレーヤーは持っていませんでした。

フォノイコ開発秘話    No1