CR型フォノイコライザーは確かに電気的性能はNF型には叶いません。しかし、音質となりますと別の問題となります。

 NF型フォノイコライザーは多くの物が極々当たり前の音なのに対し清々しい抜けの良い洗練された音を出してくれます。詳しくは当HPに詳しく述べております。ご興味のあるお方はご覧になる事をお勧めします。そのページはこちらです。
-
+
dB
50⇒+18.6
30⇒20.0
20⇒+21
10⇒21

 グラフに入らない部分を上に示します。
 破線は以前某オーディオ誌で発表された特性です。

 下二桁まで表示されています。RIAA特性は計算では算出出来ませんので当然実測です。しかし、単に測定器のメーターの読みでは四桁まで読めません。この数値は恐らく測定器用のアッテネーターを使用しての実測値であろうと推測します。

 本機の実測値は少々誤差は出ておりますが許される範囲であると判断出来ます。ここで超低域の比較的大きな誤差について説明します。

 標準値に対して本機の超低域はきちんと増幅しております。それは測定に使用したフォノイコ回路のディバイスにあるものと推測します。それはリニアーICの場合は増幅率は抜群です。それに対して真空管の場合は比較的低い値です。すると本来超低域では50Hzに対し18dB以上必要なのに対して17dBしか増幅しておりません。原因は実測した回路のディバイスは真空管であろうと推測出来ます。

 フォノイコライザーの場合は1kHzに対して30Hzになりますと+20dBの80dBが必要です。80dBとは10.000倍です。

 10.000倍となりますと二段増幅の場合は一段で100倍の増幅率が必要です。一般的に使う12AX7(ECC83)の場合は理想値で100倍です。しかし、その理想値を持っている物はほとんど無いと言って間違いありません。するとフォノイコライザーでは超低域で増幅率の不足が発生してしまうのです。すると真空管式でMCカートリッジ対応の物は出来ないと云う事になってしまいます。

 本機は増幅率を充分のリニアーICによりMC型にも対応させたCR型古典回路によるフォノイコライザーです。
¥31.000.-(電源ケーブル不含) 200W×150D×40H
 古典回路によるCR型フォノイコライザーです。

 CR型フォノイコライザーはその後に開発されたNF型フォノイコライザーに場を奪われほとんど忘れ去られた回路方式です。しかし、今から30数年前にカウンターポイントにより6DJ8(6922)による完全NON、NFB回路により販売され一気に脚光を浴びました。しかし、実際には電気的性能がNF型には及ばずに再度忘れ去られた過去を持ちます。それを性能抜群のリニアーICにより現在に蘇らせました。
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