電源ケーブルは付属させません。ご用意願います。¥27
.000.-
Q1 は入力用の反転バッファーです。ここでは増幅率は稼ぎません。その出力は反転回路で構成した Q2 に入れます。反転回路の増幅率は
μ=R2/R1
となります。この時に R2 をボリュームに置き換えます。すると絞り切った状態では R2=0 となります。当然 μ=0 となります。本来は乗除計算には 0 は入れてはいけない約束事がありますが実際には理論が先行した結果となります。
以上の事でボリュームでは音声信号を分圧する事無く音量調整が可能となります。
このようにしますと周波数特性は Q1 及び Q2 のディバイスの特性その物が結果として現れます。最終的には 1MHz までフラットな特性のプリアンプが出来上がります。
この NFP には -10・0・+10dB の三段階のゲイン調整回路を持たせました。この事により使い勝手の非常に良い物に仕上がっております。
R2
R1
Q2
Q1
一般的にオーディオ機器の部品で音質に最も悪影響を与えるのはボリュームだと言われております。私もそのように思います。
この場合に多くの人は
“だったらどのメーカーの何が良いのか?”
の論理になってしまいます。しかし、ボリュームとは音声信号を分圧する事により音量調整を行います。するとそこには必ず周波数特性を持ってしまいます。例えば測定器の場合はそれは命取りの内容です。そこで測定器の場合は10dBステップとしてアッテネーターにコンデンサーを並列に接続する事により解決しています。しかし、オーディオ機器の場合は10dBステップと云う訳には行きません。もっともっと緻密な調整が要求されます。それではボリュームで音声信号を分圧させなければ問題は発生しません。ではその方法は?
あるのです。一つは私が EP の型番で出品している電子式ボリューム回路です。この回路はナショナルセミコンダクター社のLM1036Nと云う専用ICで構成しております。このICは非常に優秀な音質です。私も自家用で使っております。何せ非常に新鮮な音なのです。
もう一つの方法はNFBを利用するのです。例えば真空管式でこれを実現しようとしますと不可能です。それは位相の廻り込みが災いして発振してしまいます。その発振を止める為にコンデンサーを並列に接続しますと今度は周波数特性が悪化してしまいます。更に、過渡特性が悪化してしまいます。これはオーディオ機器にとっては致命傷となります。
しかし、現在のリニアーICの場合は位相特性は非常に優秀です。一部の品種を除いて発振の不安はありません。当然位相補正の必要もありません。すると結果として非常に優秀な音質と電気的性能が約束されます。
しかし、問題もあります。それは正相回路の場合は増幅率は 1 以下にならない事です。これは何もICに限った事ではありません。真空管式でも条件は同じです。
しかし、逆相回路の場合は増幅率はゼロまで持って行けます。その特性を利用するのです。すると理論的には増幅率ゼロからほぼ無限大まで可能です。
しかし、問題もあります。それは増幅率を下げますと入力インピーダンスが下がってしまうのです。さて、これをどのように解決するか?
答えは簡単です。増幅率 1 のバッファーで受けるのです。現在のリニアーICは負荷として1kΩ程度あれば全く問題無く動作します。この性能を利用するのです。回路としては下記になります。