ウーハーについて
ウーハーには可能な限り軽いコーン紙の物を使います。理由は軽快な低音を再生するからです。サウンドハウスで販売している38cmウーハーは価格も安く適していると思います。遮断周波数は100Hzにする事になり鈍った音にはなりません。可能であれば70Hz程度が適切と思います。
スコーカーについて
16~20cmのフルレンジユニットをお勧めします。ローカット周波数は150Hz~200Hzにする事によりいまいましいボケた音を出しません。ハイカット周波数は6kHz~7kHzにする事によりうるさい音を出しません。清々しい音で鳴ってくれます。
トゥーイーターについて
比較的小型のホーン型をお勧めします。更に10kHzでローカットする事により数千ヘルツのいまいましい聞き苦しいシャカシャカした音はマスクされてしまいます。
バッフルについて
スピーカーは箱に入れるべきは基本的に間違っております。私は平面バッフルにする事をお勧めします。スピーカーは自由空間に置くべきです。自由空間に置く事により伸び伸びとした音で鳴ってくれます。当然最低音部は減衰します。それは低域ブースターで補う事により補正されます。
パワーアンプについて
決してハイパワーは不要です。それどころかハイパワーアンプは事故があればスピーカーを破壊してしまいます。
以上を実行すればマルチチャンネルシステムは必ず成功します。世の中で言われている常識は非常識である事がご理解して頂けると確信しております。
終わり
トップページ 2017/1/6
遮断特性は全て-6dB/oct
10kHz
6kHz~7kHz
150~200Hz
100Hz
ここで結論です。失敗しない3chシステムは下に示した特性で再生するのです。
この 075 は私がメインシステムで使っている物です。茶色に塗っているのは 075 は何故かホーンの仕上げが悪く黒いカビのような汚れが目立ちます。恐らくアルマイト仕上げがいい加減なのだと思います。
075 は確かにホーン型ですが実際にはリングラジエーター型と言います。要するに砲弾の中央とホーンの周囲とで事実上角型ホーンを形成しているのです。その為に中央の砲弾が大きく出ているのです。当然振動版は周囲に円くなっております。
075 はかなり低い音まで再生します。すると多くの人が低い周波数まで使おうとします。問題はその再生方法にあります。トゥーイーターとして低い音まで出過ぎてしまうのです。そこで 075 は5chシステムでローカット周波数は15kHz程度で使うのです。すると余分な音は遮断されて気持の良い清々しい高音で鳴ってくれます。
上の写真のユニットはダイアトーンの P-610A です。このユニットはコーン紙はオリジナルですがエッジを取り除いてエッジレスに改造したユニットです。理由は単に発泡ウレタンのエッジがボロボロになり使い物にならず改造しただけの話です。
コーン紙はセンターポールに固定しております。要するにエッジがコーン紙として働きます。実質20cmユニットと言えるかも知れません。その隙間は約1m/mです。昔フォステックスからエッジレスウーハーが発売されておりました。構造はそれと同じです。
ここでワンポイントアドバイスです。ウーハーを持っているからと言って小型のウーハーは使うべきではありません。例えウーハーでもやはり小型は小型なのです。当然能力は知れたものです。
私は中音ユニットにはコーン型フルレンジユニットをお勧めします。勿論最もお勧めユニットは私が使っている LE8T です。何しろ艶っぽい音です。名機だと思います。
或いは右に示した P610A です。それ以外にも色々と候補はあると思います。しかし、私は上記以外は使った経験がありませんのでこれ以上申し上げられません。
トゥーイーターは私はホーン型をお勧めします。コーン型にしてもドーム型にしても高域の伸びが足りません。すると結果としてうるさい音として耳障りな音になります。
とは申せ決して高価な高級ユニットを使う必要はありません。中古の数千円のユニットで充分だと思います。但し、大型トゥーイーターは問題が残ります。それは数千ヘルツの余分な音が邪魔をします。それが原因で JBL
075 は色々と問題があり評判は今一と云う結果になったのだと思います。075 の正しい使い方は別にありますので以下に説明致します。
写真の右のシステムは自家用の3chシステムです。ウーハーは私がコーン紙を張り替えた30cmユニットです。非常に軽い紙で張り替えましたので軽快な低音で鳴ってくれています。
中音ユニットは JBL LE8T-H です。高音ユニットは JBL 2405 です。
ここでまたまた私の経験談です。
“スコーカーにはフルレンジユニット”
です。多くの人がここに大型のホーンユニットを望みます。しかし、実際にはそれが失敗の原因となります。それは先ほど申し上げた “音の輪切り” の最大の原因だからです。
私も多くのオーディオマニアの気持は解ります。かつては私もそうでしたから。しかし “失敗は人を利口にする” なのです。
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図は3chを表しているようですが実際には2chを表している図です。要するにこの範囲で2chマルチシステムが組める事を意味しております。
この時に-6dB/octの穏やかな特性がお互いに混ざり合った音になり違和感を感じなくなります。
この事は3chの場合まではそのまま同じ事が言えるのです。
“要するに失敗しない
マルチチャンネルシステムの作り方”
なのです。
この3chNは2・3ch両用になっております。全てのハイカット周波数及びローカット周波数は L に倒せば 100~1kHz です。更に H に倒せばハイカット周波数及びローカット周波数は 1k~10kHz です。調整はボリューム式ですので無段階です。これは聞き易い音に音楽を聞きながら調整出来ると云う事です。
そこで先ずは低音を増強したい場合は Lch と Hch を使います。要するに追加するウーハーは ~100Hz 或いは ~10kHz まで自在に使えると云う事になります。この事は高音を追加する場合でも同じ方法で可能と云う事になります。
ここで遮断特性について私の経験談を申し上げます。それは “2・3chの場合は-6dB/octが最も聞き易い” です。その理由は “音の輪切りは違和感を伴う” からです。ここで音の輪切りについて申し上げます。それは
“ウーハーの音質、トゥーイーターの音質の差”
です。ウーハーは一般的に紙のコーン紙です。トゥーイーターは一般的に金属のダイアフラムです。すると当然発する音の違いが顕著です。その顕著な音の違いの物を急激な遮断特性で繋ぎますとそこに違和感を感じる音になってしまうのです。そこで滑らかな特性で繋いでやると穏やかに繋がる事により違和感を感じない聞き易い音で鳴ってくれる結果となります。
多くのオーディオマニアは “マルチシステムは泥沼にはまる” と言います。その原因はマルチシステムに挑戦して失敗しているからだと思います。
失敗の原因は多くの場合がやり方に間違いがあったからです。しかし、やり方さえ間違いなければ素晴らしい音で音楽が聞けるのがマルチチャンネルシステムです。そこでこのページでは “間違えないマルチチャンネルシステムの方法” についてにしたいと思います。
とは申せ何も最初から3chシステムにする必要はありません。何せマルチシステムはある程度の出費は伴うからです。そこで当方には2・3ch両用のチャンネルディバイダーを作っているのです。
先ずは3chから